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THE WORLD 作者:SEASONS

4月8日

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暗黒

《サイド:黒柳大悟》

「すばらしい!!」

俺は素直に感動していた。

不安要素の多い実験だったのだが。

彼は…御堂君は完璧に期待に応えてくれたからだ。

『暴力』という名の特性を、俺は実験の中で実感することになった。

ただの想像ではなかったのだ。

本当に存在し。

彼はそれを実証して見せたのだ!

天城君の能力も信じ難い圧倒的な能力だと思ったが、
御堂君の能力も負けず劣らず素晴らしい力を秘めている。

少なくとも御堂君のルーンは俺の知る限りでも最強クラスと言えるだろう。

天城君のルーンは未確認だが、
御堂君のルーンは決して天城君に劣るような力ではないと思う。

かつての支配特性であるエンペラーソードと比べても圧倒的に能力を向上させた細身の剣。

ありとあらゆる魔術を破壊し。

如何なる結界をも切り裂く刃。

少なくともこの研究所において、
御堂君のルーンに斬れない物は何一つとして存在しなかった。

まさしく圧倒的な破壊力。

冷酷なまでの暴力の名に相応しき破壊力を彼は実証して見せたのだ。

「さすがだ、御堂君!現時点においては、あの天城君を越えているかも知れん!!」

称賛する俺に御堂君は照れ臭そうに微笑んでいた。

「いえ、まだまだ彼には及ばないと思います」

謙遜けんそんする御堂君だが、これ程の力を見せられたら疑う余地などないだろう。

ルーンを使える御堂君とルーンを使えない天城君。

二人の実力差は、現時点では御堂君が上回っているはずだ。

俺はそう判断している。

「御堂君の成長は素晴らしいの一言に尽きるな」

たった3日だ。

僅か3日で潜在能力に気付いてルーンまで作り上げたのだ。

御堂君の成長は驚きに値する。

「その力で頂点を目指すのか?」

尋ねる俺に御堂君はしっかりと答えてくれた。

「はい!そのつもりです。彼に追いつき、乗り越える為に。僕はこの力で戦いたいと思います」

自信たっぷりの笑顔だった。

彼の表情に迷いは見えない。

「ならばあとは、天城君の成長次第というところだな」

「ええ、そうですね」

強い意志を感じる御堂君の瞳。

彼の瞳にはすでに天城君の背中が見えているのかもしれない。

「すぐに挑むのか?」

「いえ。まだ、このルーンを使いこなせていないのも事実です。だからもう少しだけ、練習を重ねてから上を目指そうと思います」

「なるほど。確かに今すぐには時期尚早か。完璧に使いこなせるようになってから挑む方が確実だろう」

「はい」

俺の言葉に頷く御堂君。

そんな彼に一つだけ聞きたいことがある。

「最後に一つ聞いても良いか?」

「はい。何でしょうか?」

素直に疑問を浮かべる御堂君に…俺は問い掛ける。

「そのルーンの名は?」

「ルーンの名前…ですか?」

御堂君は少しだけ考えてから答えてくれた。

「ダークネスソードです」

総てを司る支配の特性を越えた新たな力として、
彼が名付けたルーンの名前はダークネスソード。

『暗黒』を意味するその名前に、御堂君の心が見えた気がした。
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