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THE WORLD 作者:SEASONS

4月7日

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大人の女性

《サイド:深海優奈》

………。

悠理ちゃんと別れた後。

私は総魔さんに連れられて『ルーン研究所』というところまでやってきました。

とても長い階段を下りた先にある広大な研究所です。

前方と左右に広がる通路の長さが、
地下にあるはずの研究所の広さを物語っているように感じます。

一体、どれほどの大きさがあるのでしょうか?

はっきりとはわかりませんが、
もしかしたら地上にある魔術研究所の建物よりも広いのかもしれません。

ですが、今はそれよりも気になることがあります。

ここへ来た目的です。

どうして私をここへ連れてきたのか、まだ何も聞いていません。

総魔さんはここで何をするんでしょうか?

色々と聞きたいことはあるのですが、
知らない人と話をするのが苦手なので何も聞けずにいました。

どうして良いか分からずに戸惑う私。

そんな私を引き連れながら、
総魔さんは受付に向かいました。

「用があるんだが、いいか?」

「ん?」

総魔さんに話し掛けられたことで、一人の女性が振り返ってくれました。

眼鏡が良く似合い。

研究所の制服を完璧に着こなしているとても綺麗な女性です。

私とは全然違って大人の女性という雰囲気が少し羨ましく思えます。

「あら?また来たの?毎日忙しいことね…って、今日は見慣れない子を連れてるわね。あなたの彼女?」

えっ?

か、か、か、彼女っ?

『彼女』と言われた瞬間に。

何故かとても恥ずかしくなって、うつむいてしまいました。

「あらあら…」

うつむく私を見たお姉さんは楽しそうに笑っています。

「ごめんなさいね。からかうつもりで言ったわけじゃないのよ」

すぐに謝ってくれたお姉さんは、
私に微笑んでから隣にいる総魔さんに視線を戻しました。

「それで、今日はどんな用件かしら?」

「吸収の実験がしたい」

「………。………。………。………。えっ?」

数秒間動きを止めてから、お姉さんは首を傾げました。

総魔さんの言葉の意味が理解できなかったようです。

さすがに私としても説明の言葉が足りなさすぎる気がしましたが、
ただただ黙ってついてきただけの私に人のことは言えませんので
このまま総魔さんにお任せすることにしました。

「詳しい話は実験で話す。今は実験が可能かどうか、それが知りたい」

「実験…ね~」

問いかけられたことで、
お姉さんは疑問を浮かべながらも手続きを始めたようです。

「実験室なら空いてるわよ。何をするつもりか知らないけど、どの程度の職員を集めればいいのかしら?」

「幾つか試したいことがあるだけだからな。それほど手を煩わせるつもりはない」

「あら、そうなの?それじゃあ、適当にかき集めておくわね。一応、あなたに関する事は所長に話を通すことになってるんだけど、どうする?直接会いに行く?」

「そうだな。その方が話が早いだろう」

「そう。だったら今は所長室にいるはずだから遠慮なく行っていいわよ。私も準備が整い次第迎えに行くから、それまで適当に話でもしてて」

「ああ、分かった」

「じゃあ、また後でね」

話を終えたお姉さんは奥の部屋へと消えて行きました。

残されたのは私と総魔さんだけです。

えっと~。

受付を無人にしてしまって良いんでしょうか?

あまりよくないような気がするのですが、
許可を得た総魔さんはためらうことなく歩き出します。

「こっちだ」

「あ、はい」

誰もいなくなった受付を離れる総魔さんに連れられて、
私も次の場所へと移動することになりました。
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