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THE WORLD 作者:SEASONS

4月6日

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リボンの色

何だかんだで見慣れた景色と歩き慣れた道。

気が付けば、いつもの場所にたどり着いていたわ。

「…で、結局、ここに来るわけね」

「ルーンに関する研究は後回しにするしかないからな。まずは特性に関する情報を集めておいた方が今後の役に立つはずだ」

あ~、うん。

まあね~?

確かに今の私と総魔はそこから始めなくちゃいけないと思うわ。

ある程度の方向性が見えてる龍馬とは違って、
私と総魔の特性は全くの未知数だからよ。

大体、こんな感じかな~?

なんて思えるような情報さえないわけだしね。

そんな状況だから情報を集めるために図書室に来るのは当然かもしれないわ。

「じゃあ、今日は特性関係を調べれば良いの?」

「そうだな。それもあるが確認された能力がどの程度あるのかも今後の参考にはなるだろう」

「うん、そうね。じゃあ、その辺を中心にして調べていこっか」

「ああ」

短い打ち合わせを終えて総魔と一緒に図書室に入ってみる。

だけど、ね?

図書室ってわりと本気で広いのよ。

どこに何があるのかなんてさすがの私も全然把握してないわ。

「どこから調べれば良いのかな~?」

基本的に勉強は苦手だから、
図書室に来てもどこを探せばいいのかが分からないのよね…。

はぁぁぁ…。

結構、本気で悩んじゃうんだけど…。

「職員に聞けば良いだろう?」

総魔があっさりと答えてくれたわ。

あ~そっか!

それもそうよね。

って言うか、最初からそうすれば良かったのよね。

「それじゃあ、聞いてくるわね~」

怒られない程度に急ぎ足で進んでみる。

そして受付で図書委員から話を聞いて本棚の位置を確認したわ。

聞いた感じだと普段総魔が調べてたような魔導書とは違って、
能力関係の研究資料は図書室の奥の方に保管されてるみたい。

だいたいの位置は教えてもらったから、
あとは実際に行ってみて調べるしかないわね。

「ありがと~」

受付でお礼を言ってから、総魔の側に戻ってみる。

「資料は奥の方にあるみたいよ」

「そうか」

「うん」

ゆっくりと歩みを進める総魔のあとを追って私も歩きだそうとしたんだけど…。

その前に。

ふと、何気なく視線がそちらに向いて、
いつもなら総魔が座っているはずの席を見てみたわ。

もちろんそこに総魔はいないわけだけどね。

今日は先客がいるみたい。

いつものテーブルを囲むように座っているのは二人の生徒。

総魔が座る席と、私が邪魔してた席ね。

その場所にいたのは全く知らない二人の女の子だったわ。

たぶん。

総魔と同じで今年の新入生じゃないかな~?

制服のリボンを見れば学年が分かるからよ。

今年のリボンはピンク色で去年のリボンは黄色のはず。

そして私は2年前の赤色だし、沙織は更に2年前の白色よ。

その間は確か紺色だったかな?

それ以前もあるけど、それほど長くいる生徒はほとんどいないわね。

大体、長くても4年くらいだから沙織みたいにずっと学園にいる生徒は結構珍しいのよ。

ほとんどの場合は成長する可能性なしって判断して見切りを付けて辞めていくの。

もちろんちゃんと卒業していく生徒も沢山いるけどね。

…なんて。

そんなことも考えながら彼女達を眺めてみる。

長い亜麻色の髪をかるく結ってる女の子は明らかな年下ね。

私よりも小柄で笑顔がすごく可愛らしいわ。

遠目だけど、かなり可愛いと思う。

その隣に座ってるのはポニーテールの可愛らしい女の子。

この子も年下かな。

二人共、成美ちゃんと同じくらいじゃないかな?

だとしたら15か16歳かな?

どちらも間違いなく美少女だと思うわ。

まぁ、負けるつもりはないけどね!

なんてくだらないことを考えてる間に、総魔とはぐれそうになってたわ。

ああ~!

置いてかないでよ~。

急いで駆け寄ったてみる。

周囲の冷たい視線も気にせずに急いで総魔を追い掛けたわ。

だから、かな。

「どうした?」

総魔が不思議そうに私を見つめてた。

「ううん。なんでもないの」

総魔の席に女の子が座ってたのが気になったなんて言えないしね。

呼吸を整えてから、今度はちゃんと総魔の隣を歩くことにしたわ。

そんな私を追求する様子もないまま、総魔は奥へと進んでく。

そして結構な距離を進んだことで、
ようやく研究資料の置いてある一画へとたどり着いたのよ。

「それじゃあ、始めよっか?」

「ああ」

二人で手分けして本棚を眺めてみる。

研究記録の題名を眺めながら、
役立ちそうなものがないかゆっくりと本棚を調べていったのよ。

探すべき項目は特性と能力。

それに関する研究記録よ。

他には誰もいない図書室の奥で、
総魔と資料を集めてテーブルの上に積み上げてく。

…そして…。

30分程過ぎた頃には、
テーブルの上には50冊を超える研究記録が積み上げられていたわ。

「さすがにもう良いんじゃない?」

ありすぎても読むのが大変だし。

あとで片づけるのも面倒だしね。

もう十分だと思って総魔に尋ねてみたら、
総魔も満足したみたいで大きく頷いてから席についたわ。

もちろん隣の席に腰を下ろして総魔の隣を確保するのは忘れないわよ。

これだけは譲れないの。

総魔と二人きりの空間で隣同士。

うぁ~。

嬉しいけど恥ずかしいわね。

勝手に高まる心臓の鼓動を必死に押さえようとしてみるけれど。

深呼吸をしたくらいじゃどうにもならないわ。

だから気持ちを切り替えるために研究資料に手を伸ばしてみることにしたのよ。

「結構、時間がかかりそうよね?」

「そうだな。だが時間はあるからな。ゆっくり調べればいい」

「う、うん。そう、よね」

何故か顔が赤くなっちゃた。

もしかしなくても。

この状況って自分が思っている以上に危険なのかもしれないわね。

緊張以上に恥ずかしさが込み上げてきちゃうからよ。

こうしていられることが幸せ過ぎて、
なんだかもう落ち着かない気持ちで一杯だったわ。

このまま時間が止まれば良いのに…。

なんて思う自分が余計に恥ずかしいかも。

研究資料よりも総魔のことが気になって仕方がないのよ。

でも、ね?

今は総魔の役に立つ為に余計な考えを捨てて一心不乱に調べ物を進めるべきだと思うわ。

役に立たないって思われるどころか、
やる気がないなんて思われるわけにはいかないのよ。

だからちゃんと結果を出さなきゃいけないの。

そのために全力で資料へと視線を向けてみる。

総魔の役に立つ為に!

甘い誘惑なんかに私は負けないわっ!!
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