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THE WORLD 作者:SEASONS

4月6日

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きっと

《サイド:常盤沙織》

「行っちゃったわね」

「ああ、そうだね」

翔子と彼が出て行くのを見送ってから、龍馬に振り返りました。

「龍馬はどうするの?」

「うーん、そうだね。少し考えを整理したいかな?だからもうしばらくここにいるよ」

「そう」

龍馬なりに色々と考えたいことがあるようですね。

だとしたら私もいないほうが良いのかもしれません。

「それじゃあ、私は行くわね。そろそろ研究所に戻らないといけないから」

「ああ、そうだね。沙織も色々と忙しいだろうし、僕達のせいで色々と迷惑をかけることもあるかもしれないけど、だけど僕も頑張るから、だから…だからもう少しだけ、時間をくれないかな?」

………。

控えめに願う龍馬に、
私は微笑みを返すことしか出来ませんでした。

「大丈夫よ、龍馬。今までずっと忙しかったんだから。少しくらい休憩しても誰も怒ったりなんてしないわ」

好きなだけ休めばいいと思います。

急ぐ必要なんてないと思うんです。

「だから今だけでもゆっくり休んだ方がいいと思う。きっとそれが、あなたの為だと思うから」

龍馬が望むのなら、時間くらい稼いで見せます。

例え今この瞬間に何が起こったとしても。

そして誰がどこで何を言ったとしても。

龍馬が望むのなら、私は私の役目を果たして見せます。

それが私の役目だと信じているからです。

「大丈夫よ。」

声をかけてから、龍馬に背中を向けて歩きだしました。

あまり長く龍馬の傍にいると涙が出てしまいそうだったからです。

「…頑張ってね、龍馬」

ささやかな想いだけを残して、私も休憩室を後にしました。

残された龍馬がどんな顔をしていたのか、私には分かりません。

ですがきっと、笑ってはいなかったと思います。

…きっと…。

…きっと…。
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