挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
THE WORLD 作者:SEASONS

4月5日

204/4820

全力で即答

《サイド:美袋翔子》

あっという間に時間が過ぎちゃったわね。

時計に視線を向けてみればすでに時刻は11時を過ぎていたわ。

今から寮に帰ってお風呂に入って髪の毛を乾かして…って。

どう考えても日付が変わるわね。

まあ、だからって困ることはないんだけど。

ただでさえ疲れた一日だったから、
今日は寮に帰ったらお風呂に入る元気さえないままおもいっきり爆睡する自信があるわ。

それはもう間違いなく寝るでしょうね。

確信的にそう思う。

成美ちゃんと話をするのは大好きだけど、
疲れは限界に達しかけてるのが自分でもわかるくらいだしね。

今日はもう帰った方がいいかな?

そう考えて沙織に視線を向けてみる。

「どうする?」

尋ねる私に沙織はいつものように微笑んでくれたわ。

「今日は泊まっていく?」

沙織がそう言った瞬間に成美ちゃんが満面の笑みを浮かべて大きく頷いてくれたのよ。

「その方がいいよ!」

期待一杯の笑顔。

喜んでくれているのは分かるけど、そこまで甘えて良いのかな?

「…良いの?」

聞き返す私に。

「いいに決まってるよ!一緒に寝よっ!!」

沙織じゃなくて、成美ちゃんが答えくれたわ。

う~ん。

笑顔を浮かべながら飛びついて来る成美ちゃんに『帰る』なんて言えるわけがないわよね?

「それじゃあ、お言葉に甘えようかな?」

「やった~♪」

喜んでくれる成美ちゃんの頭を撫でながら、
私はそのまま沙織の家に泊まることになったのよ。

「お布団の用意をしておくわね」

部屋を出る沙織に続いて、
沙織の両親も大慌てで『準備をするから』って、部屋を出て行ったわ。

こうなるとさすがにね…。

「なんとなく申し訳ない気がするかも…」

「ううん。気にしなくていいよ♪」

良いのかな?

良くない気もするけど。

笑顔を浮かべる成美ちゃんを見ているだけで、私の心が安らいでいくのが分かるわ。

「はぁ~。可愛いすぎる」

おもいっきり成美ちゃんの体を抱きしめると、すっごく良い匂いがしたわ。

甘いというか、優しい香り。

何て言うのかな~?

べりー系の匂い?

そんな感じ。

「成美ちゃんはホントに良い子ね~」

「は、恥ずかしいです。」

照れる成美ちゃんが可愛くて、私は更に強く成美ちゃんを抱きしめてみる。

「ぁぅ~」

苦しそうな成美ちゃんの声を聞いて。

「あ、ごめん。ごめん」

慌てて成美ちゃんから手を離すことにしたわ。

「痛くなかった?」

「大丈夫ですよ~」

笑顔を浮かべる成美ちゃんを見ていると再び抱きしめたくなる衝動に駆られるんだけど。

今は理性の力で我慢するしかないわね。

「ん~。じゃあ、まあ、今晩はお世話になります」

頭を下げる私に成美ちゃんは上機嫌で…

「一緒に寝てくれる?」

…って聞いてきた。

「もちろん!」

全力で即答したわ。

あぁ~。

私も妹が欲しい!

こんなに可愛い妹がいたら、一日中抱きしめるのにっ!!

そんな密かな野望を心に抱えつつ。

沙織の家で一泊することになったのよ。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ