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THE WORLD 作者:SEASONS

4月5日

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まさしく最強

『ガキィィィィンンッッッ!!!!!!』

魔剣と聖剣が激突しあう。

つばぜり合う状況でじりじりと互いの間合いを詰めつつ。

どちらも相手を押し戻そうとして力を込めていく。

初手は互角だった。

ルーンの攻めぎ合う音が鳴り響くなかで、無言のまま両手に力を込める俺達。

それぞれの手が緩んだと思った瞬間に魔剣と聖剣が振り回されて、
幾度となく斬り合う斬撃音が会場中に響き渡っていく。

一閃。

二閃。

三閃。

互いに剣を振るい。

斬り掛かり、受け止め、また斬りかかる。

そんな攻防が2分近く続いただろうか?

どちらも全力での攻撃を仕掛けているはずだ。

そのせいかもしれないが、僅か2分の攻防でも体力の消耗は大きかったように思う。

常に全力で動いているからな。

二人して肩で息をしてしまっている。

必死に呼吸を整える姿は見た目だけで言えば全くの互角かもしれない。

一言も発する事の出来ない観客達は固唾を飲んで状況を見守っているようだ。

今回に限って言えば、翔子でさえも応援を控えているようだからな。

誰も邪魔できない雰囲気があるのだろう。

御堂龍馬か。

確かに強いな。

学園最強と呼ばれるのも頷ける。

一撃の重みも速さも申し分ない。

ごり押しの北条も厄介だったが、
臨機応変に行動できる御堂の反応力は特筆すべきものがある。

そして戦闘の駆け引きも一級品だ。

相手の隙を見抜く才能もずば抜けている。

こちらがほんの少し体勢を崩しただけで容赦なく攻め込んでくるからだ。

これほど厄介な相手は初めてかもしれない。

さすがは頂点を極めた男だ。

俺の攻撃が一切通じなかった。

それどころか的確に反撃を受けている状況だ。

それら全てを必死にさばいているものの。

一瞬の油断が即敗北に繋がってしまうだろう。

まさしく最強だ。

北条よりも強く、沙織よりも状況判断が早い。

御堂が相手では確かに翔子が5人いなければ実力的に釣り合わないように思えてしまう。

だが…。

一つだけ気になることもあった。

確かめてみるべきだろうか?

実際にどうかはわからないが、
一度は確かめてみる必要があるかも知れない。

そこまで考えてから思考を打ち切る。

試合に集中するためだ。

一拍の間を置いて再び激突し合う。

ただそれだけで衝撃の余波によって膨大な破壊の嵐が吹き荒れる。

大した威力だ。

心から思う。

御堂の一撃毎の破壊力が凄まじく、
剣を一振りするだけで試合場を包む結界が悲鳴を上げるかのようにギシギシと音を立てていた。

この状況を思えば、確かに結界の強化実験は必要だっただろう。

実際の目的を隠すために行われていた表向きの実験も本来なら必要な研究だったのが分かる。

御堂の攻撃を押さえ込むためには現状の結界では不可能だとしか思えないからだ。

試合場を包み込む結界は現段階では学園最強と言える強固なものだが、
この結界で抑え切れない力は当然学園では扱いきれない『実力』ということになる。

直接攻撃を受けている訳ではない為に即座に崩壊する事はないものの。

御堂の攻撃の余波だけでも相当な負荷がかかっているようだ。

いつ結界が破れてもおかしくと思えるほど結界には歪みが生じている。

一撃の重みは簡易アルテマ級だろう。

翔子に対して放ったアルテマと同じ程度の威力があるはずだ。

それほどの高威力の一撃が連続で放たれているとすれば、
結界に亀裂が生じていくのは当然といえるだろうな。
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