挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
THE WORLD 作者:SEASONS

4月2日

14/4820

予想以下

さて。

会場を出てからどの程度の時間が過ぎただろうか?

特に何をするわけでもなく行く当てもないまま無言で学園内を歩き続けている。

数多くの生徒達とすれ違う学園内はとにかく広い。

今も背後から監視を行う何者かの視線を感じてはいるのだが、
そんな些細なことさえどうでもいい。

今は少し考え事がしたかったからだ。

ただただ、先ほどの試合の内容を思い返しながら歩き続ける。

思うことは色々とあるのだが、
すぐに答えが出る問題ではないのかもしれない。

悩むように思案を続けながら適当に歩いていると、
やがて学園の中庭らしき場所にたどり着いた。

手入れの行き届いた花壇が広がる庭園だ。

花に興味はないが悪い気はしない。

こういう場所もいいと思う。

ここは検定会場と違って静かな場所だからな。

昨日のお昼頃に立ち寄った休憩所ほどではないが人通りが少ない静かな場所だ。

周囲を見渡してみても気になることは何もない。

綺麗に整備された花壇では色とりどりの花が咲き乱れているのだが、
花の名前には詳しくないのでそれが何の花なのかまではわからない。

他に目に付くのはまばらに点在する生徒達だが楽しそうに語らっている姿が見えるくらいだ。

適当な会話に聞き耳でもたてていればそれなりに興味を惹かれる話も聞けるのかもしれないが今はそれすらどうでもいい。

周囲の状況など気にしない。

今は心の中を渦巻く疑問を解決することが重要だからな。

ひとまず手近なベンチに腰を下ろして今後の方針を考える事にしてみる。

これからどうするか、だ。

悩みはあるものの、
考えるべき事はそれほど多くはない。

はっきり言って予想以下だったからだ。

下位の生徒達がこの程度の実力しか持っていないのであればまともに相手をする必要がないように思えてしまう。

強くなる為には弱い相手と戦っていても意味がないからな。

敗北の可能性が感じられるような上位の生徒に戦いを挑んで実力のある生徒と戦ったほうが確実に成長できるはずだ。

上級生といえども全員が強いわけではないのは間違いない。

誰もが戦闘の実力を求めているわけではないのだから当然か。

知識だけを求める者もいれば、
得意分野だけを集中的に学んでいる生徒もいるだろう。

そうなれば必然的に成績が低くなる。

そんな生徒達と戦って勝っても意味はない。

自分と同じように上位を目指して努力している生徒達と戦わなければ良い経験は得られないだろうからな。

だとすればもっと上位の生徒と戦うべきだ。

その結論を出してから思考を中断して再び歩き出すことにする。

次に向かうべき場所。

それはもう決まっている。

先程の会場の入り口で係員が言っていたからな。

より上位の番号を狙うのなら『隣の会場へ行くように』と言っていた。

その言葉を頼りにして2万台の生徒達に見切りをつけることにする。

さらなる実力者を探す為に。

より上位の生徒達と戦う為に。

次の検定会場へ移動する事にした。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ