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兄と妹えぶりでい
作:七色



VSトイレ


「妹ー」

「どうした兄よ。トイレに籠ってそんな情けない声を出して」

「トイレットペーパーがない。取ってきてくれ」

「却下だ」

「なぜだ」

「苦しめ」

「貴様それでも血の通った人間か」

「しからば手で拭けばよかろう」

「それは人間としての尊厳にかかわるだろうが」

「兄にそんなモノがまだあったのだな。初耳だ」

「お前にとって俺とは何なんだ?」

「・・・目玉焼き製造機といったところか。
しかし最近はその役目も危うくなってきたがな。
そろそろ廃棄処分するべきなのだろうかな?」

「妹よ。おれがこんな現状だと思って舐めているな」

「フン。強がったところで無駄だぞ兄よ。
今貴様の(人間としての)生死は私が握っているのだ」

「・・・・おれにどうしろと?」

「なかなか殊勝な態度じゃないか。そうだな、死んでくれ」

「意味ないだろうが」

「なぜだ。人としては死ねるぞ」

「・・・・・いや、やっぱ意味ないな」

「悩んだな?」

「喧しい。さっさと紙を持ってこい。晩飯がなくなるぞ」

「カップ麺がある」

「お前、お湯も沸かせないだろうが」

「フフフ、私がいつまでもそのままだと思うなよ。
最近になって電子レンジくらいの扱いはマスターしたわ」

「大分遅いがな」

「五月蠅い。それでも最早私に死角はない」

「カップ麺の栄養バランスの悪さを知らんのか。
アレひとつで一日の成人男性の塩分摂取量を満たすのだぞ。
そんなもん食ってたらお前、運動もしないで太るぞ?」

「私にとって容姿など二の次だ。どうせ外には出ない」

「いろいろとダメなセリフだな妹よ」

「人間が終わるか終らないかの瀬戸際の兄には言われたくないがな」

「しかたない。頼むからトイレットペーパーをくれ」

「・・・・仕方ない。ならばこれで拭け」

「紙やすりとはベタな・・・・」

「しかしその威力は過去の史実に基づき実証済みだ」

「こんなんで拭けるか」

「・・・・ならばコレでどうだ」

「イチジク浣腸って・・・最早拭けないぞ。
拭く拭かないじゃなくて拭けないんだが」

「先端でこそぎ落すように」

「生々しいわ」

「・・・・それではとっておきだ」

「・・・・・・・妹よ」

「なんだ」

「猫だぞ」

「そうだな」

「拭けるかボケ」

「流石にそれは私としても冗談だ」

「前の二つはまじめだったのか・・・」

「・・・・ならばこれで」

「いや、もういい。猫、紙取ってきてくれ」

「馬鹿か兄よ。猫がそんなことできるわけがなか・・・」

「ニャー」

「・・・・・持ってきたぞ妹よ」

「・・・・・持ってきたな兄よ」

「・・・・テレビ出れるんじゃないか?」

「・・・・人前は好かん」

「ニャー」







どうでもいい話、猫が戸を閉めたら化け猫らしいですよ。
トイレットペーパー持ってきたら何なんでしょうね。











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