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ショートショートの駒台(玉)

不死身の姫

 美しく若くありたいと思う姫は、家来に命じて薬を探させた。そしてそれは見つかった。姫は美しく若く生きることとなった。誤算があるとすれば、死ねなくなったことだ。王の代が代わっても、姫は美しく若いまま生き続けた。体を傷つけても、たちまちに傷は元通り。
 美しく若くあれば、男と生活には不自由はしない。しかし永遠の時を生きるのに疲れてしまった。姫は自ら命を絶つことを考えはじめた。
 首をはねてしまえば死ぬのかもしれない。しかし元通りにならず、首だけで生きることを考えたら、実行する気にはなれなかった。
 姫は時代の移る度に家来に命じてきた。
「死ねる薬を探してきなさい」
 そして家来が持ち帰る薬を姫はたちまち飲み干す――が、体はピンピンしている。
「これじゃ効かないわ。早く他の物を」
 家来はため息をついていなくなる。そして新しい家来がやってくる。
 それの繰り返し。

「普通の毒薬では効かないのでしょう。逆にこんなのはどうでしょうか。霊山で汲んできた水です」
「効かないわ。ちゃんと探して」
 時代は移る。
「緑の無くなった荒れ果てた土地の砂です。これを溶かして飲んでみましょう」
「効かない。まずいだけよ。真面目に考えて」
 時代は移る。
「電車に飛び込んでみるのはどうでしょう」
「馬鹿じゃないの? 粉々になって生きてたらどうするのよ!」
 時代は移る。
「一日中太陽に当たってみるのはどうでしょうか。紫外線と言うのは体に悪いようですよ」
「暑いだけ。私の体は日焼けもしないわ。真剣に考えているの?」

 姫は思う。
 ――どの時代も男っていうのは本当に役に立たない。熱心に取り組む姿勢も見えない。
「私が生きているうちに早く薬を持ってきなさい」
 何度も何度も口を酸っぱくして言っているのに――
「ショートショートのお題ったー(http://shindanmaker.com/420064)」で出たお題

「くにさきたすくさんは『不死身の姫』というタイトル(テーマ)のショートショートを「間抜けオチ」で書きましょう。プラス「電車」の要素も入るかな? 」

 で書きました。

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