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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 根抵当権 1-44 平成15年 解説


(抵当権の内容)
第三百六十九条  抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2  地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を準用する。

(根抵当権)
第三百九十八条の二  抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。
2  前項の規定による抵当権(以下「根抵当権」という。)の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して、定めなければならない。
3  特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権又は手形上若しくは小切手上の請求権は、前項の規定にかかわらず、根抵当権の担保すべき債権とすることができる。

胡桃「まず、抵当権と根抵当権の違いは分かるわね」
建太郎「抵当権は被担保債権を特定して設定する。それに対して、根抵当権は、被担保債権を特定しないで、債権の範囲と極度額を決めて設定するんだよな」
胡桃「そうね。そのことが分かっていれば、1の正誤は判断できるわね。次に、抵当権には、四つの性質があったけど覚えているかしら?」
建太郎「ええっと……。付従性、随伴性、不可分性、物上代位性だったね」
胡桃「再度確認しておくわ。それぞれの性質について述べてみて」
建太郎「付従性は、債権が存在しなければ担保物権は存在しないという関係。随伴性は、被担保債権の債権譲渡が為されれば、担保物権も新債権者に移転する性質。不可分性は、被担保債権の全額の弁済を受けるまで、目的物の全部について、権利を行使することができるという性質。物上代位性は、例えば、火災で担保が設定されている建物が滅失した場合に火災保険の支払い請求債権に対して権利行使できるという性質」
胡桃「そうね。問題は、元本確定前の根抵当権にそれらの性質があるのかどうかだけど。どうかしら?」
建太郎「ええっと……。不可分性、物上代位性については、あると考えるべきだよな。だけど、付従性、随伴性はないんじゃなかった?」
胡桃「説明してくれる?」
建太郎「つまり、根抵当権は、被担保債権が発生しては消滅するということを繰り返しているから、付従性はないんじゃないか。それに、債権譲渡がされたとしても、根抵当権は、特定の取引に根を下ろしているわけだから、移転することはない」
胡桃「そのことが分かっていれば、3の正誤も分かるわね。次、4を見ようかしら?」
建太郎「これは、抵当権と根抵当権とで大きく違う点だよね。抵当権は、利息に関しては最後の二年分しか担保されないけど、根抵当権は極度額の範囲内であれば、何年分の利息だろうとも担保されるんだよな」

(抵当権の被担保債権の範囲)
第三百七十五条  抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。ただし、それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない。
2  前項の規定は、抵当権者が債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有する場合におけるその最後の二年分についても適用する。ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を超えることができない。

(根抵当権の被担保債権の範囲)
第三百九十八条の三  根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。
2  債務者との取引によらないで取得する手形上又は小切手上の請求権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げる事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したものであっても、その事由を知らないで取得したものについては、これを行使することを妨げない。
一  債務者の支払の停止
二  債務者についての破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立て
三  抵当不動産に対する競売の申立て又は滞納処分による差押え

胡桃「そうね。じゃあ、最後に選択肢2はどうかしら?」
建太郎「これがちょっと、よく分からないんだよな。根抵当権については、将来発生する債権を被担保債権とすることができるのは当たり前だけど、抵当権は、特定の被担保債権を担保するものだろ。将来発生する債権に対して設定することはできるのか?」
胡桃「実はできるのよ。判例は、将来、発生することが確実であれば、被担保債権とすることができるとして、付従性を緩和しているのよ」
建太郎「うん……?なんでそんなことをするんだろう?」
胡桃「例えば、金融機関では融資を行うのに、神経質になるでしょ。まず、抵当権を設定してから、その後で実際の融資を行う場合もあるでしょ。実際は、ほぼ同時に行っているにしても、厳密に見れば、抵当権設定当時には、被担保債権は発生していないことになるじゃない」
建太郎「確かにそうだな」
胡桃「だから、判例は、普通抵当権でも将来発生する債権を被担保債権とすることができるとしたのよ」
建太郎「なるほど。そういうことか……」
胡桃「というわけで答えはどれかしら?」
建太郎「2だね。今の判例は、知らなかったけど、他の選択肢は基本的なことだったから、消去法で答えが出た」
胡桃「そうよ。宅建試験では、知らない判例や論点が選択肢に混じっていることはよくあることなのよ。そんな時でも、宅建のテキストに出てくる基本的な事項を完璧に仕上げていれば、消去法で答えが出せるものなのよね。とりわけ、条文を読んでおくことは大切よ。宅建試験は条文と基本的な判例の知識だけで、合格ラインに達することができるんだから」
建太郎「重箱の隅をつつくような話よりも、基本が大切だということだね」


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 宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

 一般的な資格スクールのテキストとは違い、全文が小説形式で記されています。ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまうという画期的なテキストです。

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 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1
→ http://new.novelzidai.com/article/178327526.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2
→ http://new.novelzidai.com/article/178911897.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3
→ http://new.novelzidai.com/article/179151680.html
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