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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 質権 1-39 平成14年 解説


胡桃「債権に質権が設定されると、質権者は、債権に対して、どのような権利行使ができるか分かるかしら?」
建太郎「設定者に代わって、債務者に直接取り立てることができるんじゃなかった?」

(質権者による債権の取立て等)
第三百六十六条  質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
2  債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
3  前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。
4  債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。

胡桃「そうね。すると、債権に質権を設定することって、債権譲渡をしたようなものだということになるわね」
建太郎「そうだよな」
胡桃「債権譲渡の対抗要件は、何だか覚えているかしら?」
建太郎「譲渡人から債務者への通知か、債務者の承諾じゃなかった?」
胡桃「そうよ。債権に質権を設定する場合もその条文が準用されているのよ」

(指名債権を目的とする質権の対抗要件)
第三百六十四条  指名債権を質権の目的としたときは、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者に質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。

(指名債権の譲渡の対抗要件)
第四百六十七条  指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2  前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

胡桃「それが分かれば、1は解けるわね。次、2はどうかしら?」
建太郎「あっ。これは分かるよ。抵当権と質権の大きな違いの一つが、被担保債権の範囲だよね。抵当権の場合は制限がある」

(抵当権の被担保債権の範囲)
第三百七十五条  抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。ただし、それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない。
2  前項の規定は、抵当権者が債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有する場合におけるその最後の二年分についても適用する。ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を超えることができない。

建太郎「利息に関しては、最後の二年分についてのみという制限があるけど、質権には、その制限がない」

(質権の被担保債権の範囲)
第三百四十六条  質権は、元本、利息、違約金、質権の実行の費用、質物の保存の費用及び債務の不履行又は質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保する。ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。

胡桃「そうね。どうしてか分かるかしら?」
建太郎「質権は、留置的効力がある。つまり、質権者が質物を独占することができるわけで、第二順位の質権者がいる事は想定しづらいから、優先弁済権の範囲が広く認められている。それに対して抵当権は、一番、二番というように複数の抵当権が設定されることも珍しくないから、他の抵当権者を害しないようにしなければならない。だから、利息が二年分に制限されている」
胡桃「正解よ。3はどうかしら?」
建太郎「あっ。これ、第三百六十六条の条文そのままの出題だったんだね。『前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。 』と」
胡桃「そうよ。この条文を知らなくても、他の選択肢が間違いだって分かれば、自ずと、正解が分かるわね。4はどうかしら?」
建太郎「これは、常識からしておかしいと分かるね。この選択肢の事例を認めたら、賃貸借が終わっていないのに、敷金の返還を求めることになってしまい、貸主を害することになる」
胡桃「そうね。敷金の返還を求めることができるのは、賃貸借が終了した後だということを知っていれば、これはおかしいと分かるわね。というわけで答えは?」
建太郎「3だね」

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