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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 委任 1-22 平成9年 解説


(委任)
第六百四十三条  委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

胡桃「『法律行為をすることを相手方に委託し』とあるでしょ。土地の管理は、法律行為ではないわ。事実行為にすぎないわ。だから、委任契約とは言えない。厳密にいえば、準委任契約ね」

(準委任)
第六百五十六条  この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。

建太郎「なんだ。結局、同じことじゃん」
胡桃「同じことでも、条文を読んだ時点で、土地の管理って法律行為かしらって疑問に思わなければならないのよ。まず、1から見ていくわよ」
建太郎「これは条文通りだよね。委任契約を結ぶということは、プロとして仕事を引き受けたということだから、『善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。』有償だろうと無償だろうと変わらない」

(受任者の注意義務)
第六百四十四条  受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。

胡桃「そうね。問題文では、当該管理を業としていないBに対して委託したとあるから、引っかかるかもしれないけど、Bが素人だろうとも、善管注意義務を負うということね。次、2はどうかしら」
建太郎「委任契約は、当事者のどちらからもいつでも解約できるんだよな」

(委任の解除)
第六百五十一条  委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。
2  当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。

建太郎「もちろん、無償か有償かは問わない」
胡桃「そうね。委任契約は、当事者同士の信頼関係に基づくものだということね。信頼関係が崩れた場合は、どちらからも契約解除ができるということよ。3はどうかしら」
建太郎「これも条文通りだよね。委任契約は無償が原則だけど、特約があれば、有償契約にすることもできる」

(受任者の報酬)
第六百四十八条  受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。
2  受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第六百二十四条第二項の規定を準用する。
3  委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。

※(報酬の支払時期)
第六百二十四条  労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない。
2  期間によって定めた報酬は、その期間を経過した後に、請求することができる。

胡桃「そうね。委任契約は、損得勘定で引き受けるものではない。信頼関係に基づいて引き受けるもの。だから、無償が原則だということね。3の選択肢は、第六百四十八条の3項、そのままの出題だわ。次、4はどうかしら」
建太郎「条文通りだよね。委任契約は、当事者同士の信頼関係に基づいているわけだから、当事者が死亡したら、それで、契約は終了する。相続人に引き継ぐことはない」

(委任の終了事由)
第六百五十三条  委任は、次に掲げる事由によって終了する。
一  委任者又は受任者の死亡
二  委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと。
三  受任者が後見開始の審判を受けたこと。

胡桃「そうね。当事者の死亡の他に、破産手続開始の決定も含むことを覚えておいてね。それから、受任者だけの事由として、『後見開始の審判を受けたこと』がある点もチェックしてね」
建太郎「OK」
胡桃「というわけで、答えは?」
建太郎「1だね」

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