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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 担保責任 1-16 平成15年 解説


(売主の瑕疵担保責任)
第五百七十条  売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。

(地上権等がある場合等における売主の担保責任)
第五百六十六条  売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
2  前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
3  前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。

胡桃「何度も繰り返し述べていることだけども、重要なことだから、再確認するわよ。瑕疵担保責任はどういう場合に追及できるの?」
建太郎「買主が善意・無過失の場合だよね。善意というのは、第五百六十六条の条文――『買主がこれを知らず』――と、書かれている通り。第五百六十六条では無過失は要求されていないけど、第五百七十条に記されている隠れた瑕疵というのは、『通常人の注意を以てしても発見できない瑕疵』だから、買主が売買契約時に、注意を怠っていないことが前提になる。だから、無過失を要求されるということ」
胡桃「そうね。それに対して、売主はどうなのかしら?」
建太郎「売主は瑕疵の存在を知らなくても、担保責任を免れることはできない。つまり、無過失責任だということ」
胡桃「それが分かれば、1の正誤は判断できるわね?」
建太郎「買主Aは、欠陥の存在を知って契約を締結している――つまり、悪意なわけだから、瑕疵担保責任を追及することはそもそも不可能だよね」
胡桃「そうね。基本が理解できていれば、重大な瑕疵なので云々という幻惑に引きずられることはないわよね。次、2はどうかしら?」
建太郎「第五百六十六条の条文そのままの出題だよね。『買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。』要するに、ほんのわずかな欠陥なのに、契約解除だと騒ぐモンスタークレーマーは、無視していいということだ」
胡桃「そうね。3はどうかしら?」
建太郎「これは、以前、胡桃が注意してくれたよね。契約の解除又は損害賠償の請求は、『買主が事実を知った時から一年以内』にしなければならない。要するに瑕疵を発見した時からであって、契約締結時からではない。尤も、契約締結から十年を経過すれば、債権の消滅時効にかかるという話だった」
胡桃「そうね。こういう引っ掛け問題がしょっちゅう出てくるから、問題文を読むときは、キーワードになる部分を鉛筆で囲ったりして、確認することが肝要ね。4はどうかしら?」
建太郎「むむっ……。宅地建物取引業者Cは媒介業者であって、売主でも代理人でもないよね。だから、売主の担保責任を負わされるというのはおかしいんじゃないかな?」
胡桃「そうよ。建売住宅みたいに、宅地建物取引業者Cが自ら売主となるような場合は、Cが、売主の担保責任を負うわけだけど、仲介業者にすぎない場合は、その必要はないわね。というわけで、答えはどれか分かるかしら?」
建太郎「2だね」
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