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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:宅建士試験過去問研究会

権利関係 ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 担保責任 1-14 平成14年 解説


(売主の瑕疵担保責任)
第五百七十条  売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。

(地上権等がある場合等における売主の担保責任)
第五百六十六条  売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
2  前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
3  前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。

建太郎「購入した物件に、買主が支払った代金に相当する価値がなかった場合、買主が売主に対して、その分の補償を求める制度が、瑕疵担保責任だよね。例えば、購入した建物が欠陥住宅だった場合が典型的な例だね」
胡桃「そうよ。少し難しい言葉で言えば、契約当事者の公平を実現するための制度だということよ。まず、選択肢1から見ていくわよ」
建太郎「これは基本だよね。売主の担保責任は、売主に故意や過失があった場合だけに追及できるという性質のものではない。例えば、欠陥住宅を掴まされた場合、買主としては、「売主の故意、過失によって欠陥住宅が建てられたんだ」なんて言うことを証明する必要はない。欠陥があることを主張するだけで足りる。つまり、無過失責任」
胡桃「そうよ。ここで混乱しがちなのが、買主は、善意・無過失でなければ、売主に対して瑕疵担保責任を追及できないということよ。どういうことか分かるわね?」
建太郎「分かるよ。まず、隠れた瑕疵というのは、通常人の注意を以てしても発見できない瑕疵――最低限の注意を払っても発見できない欠陥ということだよね。つまり、物件を購入するときは、買主も最低限の注意を払って物件をチェックすべきで、それを怠っていたのに売主に対して、瑕疵担保責任を追及するのはおかしいということ。つまり、無過失でなければならない」
胡桃「そうね。それから、買主は善意であることが求められる。この点もOKね」
建太郎「つまり、買主が欠陥住宅だと知っていて、購入したなら、売主に瑕疵担保責任を追及することはできないってことだよね。まあ、当たり前の話だよね」
胡桃「そのことが分かっていれば、1の正誤は分かるわね。じゃあ、2はどうかしら?」
建太郎「条文通りだね。『契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。』とあるよ」
胡桃「解説するまだもないわね。3は、どうかしら?」
建太郎「これも条文通り。『契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。』とあるね」
胡桃「そうね。ここで注意したいことは二点。一つ目は、『買主が事実を知った時』から一年以内だということね。『契約の時から』とか『引渡しの時から』一年以内か?って引っ掛ける問題が出されることがあるから注意してね。それから、二つ目は、瑕疵担保責任に基づく、損害賠償請求権といえども、永遠に請求できるものではないということ。どういうことか分かるわね」
建太郎「消滅時効だよね。通常の債権と同様に『引渡しの時から』、10年経過することで、時効により消滅するというのが判例」

(債権等の消滅時効)
第百六十七条  債権は、十年間行使しないときは、消滅する。
2  債権又は所有権以外の財産権は、二十年間行使しないときは、消滅する。

胡桃「そうよ。4はどうかしら?」
建太郎「これも条文通りだよね。『買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないとき』とあるよ。要するに、家としての使用に耐えないような、欠陥がある場合でなければ、契約解除はできない。ほんのちょっぴり欠陥があるだけで、『契約解除だあ!』って騒ぐモンスタークレーマーの話を聞く必要はないってことだ」
胡桃「民法制定当時から、モンスタークレーマー対策を講じてあるのよね。先人の先見の明には感心するわ。そういうわけで、答えはどれか分かるわね?」
建太郎「1だね」
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