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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:宅建士試験過去問研究会

権利関係 ステージ2

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宅建士試験過去問 権利関係 取得時効 2-36 平成27年 解説


胡桃「まず、取得時効の要件を確認しておくわよ」

(所有権の取得時効)
第百六十二条  二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
2  十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

(所有権以外の財産権の取得時効)
第百六十三条  所有権以外の財産権を、自己のためにする意思をもって、平穏に、かつ、公然と行使する者は、前条の区別に従い二十年又は十年を経過した後、その権利を取得する。

建太郎「取得時効の要件は、
1、所有の意思があること。
2、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有すること。
この二つだな。それから、占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは十年間の短期で時効取得する。悪意、善意でも過失があった場合でも、二十年間占有を継続すれば、取得時効の要件を満たすんだよな」
胡桃「そうね。それが分かっていれば、この問題は簡単に解けるわ。まず、1はどうかしら?」
建太郎「賃料を払い続けているとあるから、所有の意思があるとは言えないよな。だから、たとえ、20年間占有したとしても、所有権を時効取得することはできない。取得できるとしたら、賃借権だよな。第百六十三条にある通り、所有権以外の財産権も時効取得できるわけで、賃借権も含まれる」
胡桃「そうね。次、2はどうかしら?」
建太郎「占有の継続というのは、自らの占有だけでなく、相続によりその占有を承継する場合は、合算してもいいんだよな。確か、民法の……」

(相続の一般的効力)
第八百九十六条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

建太郎「この条文が根拠だよな」
胡桃「そうね。設問では、Bの父が占有開始の時に、善意無過失だったかどうかは分からないけど、BとBの父の占有を合算すると20年になるから、取得時効が完成するわね」
建太郎「OK」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「これは判例の出題だよな。Aから甲土地を買い受けたCは、Bから見れば、Cは所有者――当事者であって、民法177条の登記がなければ対抗できない第三者ではない。つまり、Aに対して時効取得を主張するのと同じ。だから、登記なくして、Cに対して、時効取得を主張できる」

※(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
第百七十七条  不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

胡桃「その通りだわ。判例の事例そのままの出題だから、覚えてね。次、4はどうかしら?」
建太郎「農地を農地のまま取得する場合は、本来ならば、農地法3条の許可が必要なんだよな。だけど、時効取得する場合は、農地法3条の許可は不要だというのが判例なんだよな」
胡桃「そうね。設問の事例は、農地法3条の許可が必要なケースだけど、農地法5条の許可が必要な場合でも、所有権の時効取得が認められるとした判例もあるわ」
建太郎「農地法5条というと、農地を農地以外に転用して取得する場合だよな」
胡桃「そうよ。いずれも、農地法の許可は不要だと押さえておいてね」
建太郎「OK」
胡桃「というわけで答えは?」
建太郎「3だね」

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 宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

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 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1
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 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2
→ http://new.novelzidai.com/article/178911897.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3
→ http://new.novelzidai.com/article/179151680.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限1
→ http://new.novelzidai.com/article/179682047.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限2
→ http://new.novelzidai.com/article/179997433.html
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