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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ2

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宅建士試験過去問 権利関係 請負 2-16 平成18年 解説


胡桃「請負契約の目的物に瑕疵があった場合、注文者は、何ができるのかしら?」
建太郎「ええっと……。民法の……」

(請負人の担保責任)
第六百三十四条  仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りでない。
2  注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第五百三十三条の規定を準用する。

第六百三十五条  仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。

※(同時履行の抗弁)
第五百三十三条  双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。

建太郎「まずは、修補を請求できるんだよな。それから、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。とされている」
胡桃「そうね。瑕疵の修補が可能ならば、損害賠償の請求の前に、瑕疵の修補を請求しなければならないのかを問うのがこの問題ね。どうかしら?」
建太郎「条文を文理解釈する限り、そのようなことは要求されていないと思うけど」
胡桃「これは判例だから、押さえておいてね。瑕疵の修補が可能である場合でも、その請求をしないで、直ちに修補に代わる損害賠償請求ができるとしているわ」
建太郎「あっ。これ判例なんだね」
胡桃「そうよ。次に、2はどうかしら?」
建太郎「第六百三十五条にある通り、建物の場合って、契約の解除ができないんだよな。その代わり、2のような請求が可能なのかな?」
胡桃「これも判例なのよ。建物の場合は、瑕疵が重大でも契約解除をすることができないのよ。そうなると、注文者としては泣き寝入りするしかなくなるわ。契約解除はできないわ。欠陥住宅を掴まされるわで、注文者としては踏んだり蹴ったりよね」
建太郎「そうだよな。そんなのおかしくないか」
胡桃「そこで判例は、請負契約の目的物たる建物に重大な瑕疵があるために、これを建て替えざるを得ない場合には、注文者は建物の建て替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる。としたのよ。比較的新しい判例だけど、押さえておいてね」
建太郎「これも判例なんだな」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「これは分かるよ。第六百三十五条にある通り、建物の場合は、契約解除ができないんだよな」
胡桃「そうね。解除するということは、建物を取り壊すということだから、その損失が多大だし、請負人も過大な負担を強いられることになるわ。だから、注文者も我慢しなさいよね。という趣旨ね。4はどうかしら?」
建太郎「瑕疵担保責任は無過失責任なんだよな?」
胡桃「そうよ。だけど、特約ができないわけではないわ」
建太郎「えっ?瑕疵担保責任を免除する特約が可能なのか?」
胡桃「もちろんよ。次の条文に定めがあるわ」

(担保責任を負わない旨の特約)
第六百四十条  請負人は、第六百三十四条又は第六百三十五条の規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることができない。

胡桃「特約は可能だけども、『知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることができない。』としているわ。この部分は強行規定だから、特約でも免除することはできないのよ」
建太郎「ということは、瑕疵担保責任自体は任意規定なんだね」
胡桃「そうよ。売買契約の売主の瑕疵担保責任でも同じ規定があるわよ」

(担保責任を負わない旨の特約)
第五百七十二条  売主は、第五百六十条から前条までの規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。

胡桃「もう忘れたのかしら?もう一度、見直しておきなさいよね。というわけで答えは?」
建太郎「2だね」

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 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3
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 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限1
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