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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:宅建士試験過去問研究会

権利関係 ステージ2

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宅建士試験過去問 権利関係 賃貸借 2-14 平成28年 解説


胡桃「まず、この問題が転貸借について問う問題なのは分かるわね」
建太郎「ああ。OK」
胡桃「転貸借が為されるとどういう関係になるのかしら?」
建太郎「条文があったよな。民法の……」

(転貸の効果)
第六百十三条  賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
2  前項の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。

胡桃「この条文で注意したいことは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負うとされている一方、賃貸人は転借人に対して直接に義務を負うとはされていない点ね」
建太郎「ということは、賃貸人は転借人の存在を無視することができるのか?」
胡桃「無視するわけではないけど、賃貸人はあくまでも、賃借人との間の権利義務を履行していればよいというわけよ。もちろん、転借人がいることは、賃貸人も承知しているわけだから、完全に無視できるわけではないわ。それでも、必要以上に転借人を保護しなくてもよいということよ。それをふまえて1から見ていくわよ」
建太郎「1は判例なんだよな?」
胡桃「そうよ。判例だけど、とりあえず、この選択肢の事例では、どうすればいいか、自分で考えてみて」
建太郎「ええっと……。賃貸人Aが直接、関わるのは、賃借人Bだから、賃借人Bが賃料を支払わないならば、転借人Cに対して、催告をしなくても契約解除してしまっていいんじゃないかな」
胡桃「そのとおりよ。判例は、選択肢1のようなケースで、賃貸人は賃借人に催告すれば足り、転借人に支払いの機会を与える必要はないとしているわ」
建太郎「うーん。なんか、すっきりしないけど、判例だから、そのまま覚えるしかないんだよな」
胡桃「次、2はどうかしら?」
建太郎「第六百十三条にある通り、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。とされているよね。これは、賃料を支払う義務を負っているということだよな。だから、請求されたら支払わなければならないわけだけど、その額は、AB間の賃貸借契約の賃料である10万円が限度になる」
胡桃「そうよ。転借人は、賃貸人に対して原賃貸借における賃借人の負担義務以上の義務を負わないとされているわ。設問の事例では、Cは10万円さえ支払えばよいわけね。3はどうかしら?」
建太郎「AB間賃貸借契約が債務不履行を理由に解除されてしまえば、当然、転貸借も終了するんじゃないの?」
胡桃「どうしてそういう結論になるのかしら?」
建太郎「ええっと……。AB間賃貸借契約が債務不履行を理由に解除されると、Bは建物を明渡さなければならないし、Aは返せと要求できることになる」
胡桃「Aに返せと言われた時点で、甲建物を占拠しているCはどういう立場になるのかしら?」
建太郎「BC間の転貸借を理由に占拠しているんだよな……。でも、転貸借も終了している?」
胡桃「そうよ。CがAから甲建物の明渡しを求められた時点で、Bは、転貸借契約の転貸人としての義務を履行することができなくなったのよ。つまり、転貸借契約は履行不能に陥ってしまったのよ」
建太郎「ということはCは権限なくして、甲建物を占拠していることになるから、Aからの甲建物明渡し請求を拒むことができないわけか?」
胡桃「そうよ。Cとしては、賃料を支払う資力があったとしても、Aに対しては文句を言えないわけね。後は、Bに対して、転貸借契約の履行不能を理由として契約解除や損害賠償請求をすることになるわね」
建太郎「それに対して、4の事例では結論が異なるわけか?」
胡桃「そうよ。AB間の一方的な合意解除だけで、Cに対して、出て行けというのは、Cにとってあまりに酷だわ。そこで、判例は、賃貸人と賃借人が合意解除しても、特段の事由がない限り、賃貸人は解除をもって、転借人に対抗することができないとしているわ」
建太郎「とりあえず、債務不履行を理由とした解除の場合は、転借人に明渡しを求めることができるけど、合意解除の場合は、転借人に対抗することかできないと覚えればいいんだな」
胡桃「そうよ。いずれも基本的な判例だから、この機会に覚えてね。というわけで、答えは?」
建太郎「1だね」

●ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストとは?

 宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

 一般的な資格スクールのテキストとは違い、全文が小説形式で記されています。ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまうという画期的なテキストです。

 入門書ではありません。宅建士試験で問われる項目はすべて網羅しており、一部は、司法書士試験、不動産鑑定士試験レベルの内容も含んでいます。シリーズを全巻読破すれば、宅建士試験に楽々合格できるレベルの知識が身に付きます。
 初めて宅建の勉強をする方はもちろんのこと、一通り勉強した中上級者の方が、試験内容をサラッと再確認するのにも役立ちます。

 通勤時間や待機時間に、資格スクールのテキストをめくっても、集中できなくて、内容が頭に入ってこない。という悩みを抱えている方も多いと思います。
 でも、ライトノベル小説ならすんなりと読めるのでは?

 既にお持ちの資格スクールのテキストや過去問と併用してお読みいただくことで、より一層、内容を理解することができますよ。

●ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストシリーズは下記で公開しています

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1
→ http://new.novelzidai.com/article/178327526.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2
→ http://new.novelzidai.com/article/178911897.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3
→ http://new.novelzidai.com/article/179151680.html

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限1
→ http://new.novelzidai.com/article/179682047.html
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