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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ2

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宅建士試験過去問 権利関係 復代理人 2-7 平成19年 解説


(任意代理人による復代理人の選任)
第百四条  委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。

(復代理人を選任した代理人の責任)
第百五条  代理人は、前条の規定により復代理人を選任したときは、その選任及び監督について、本人に対してその責任を負う。
2  代理人は、本人の指名に従って復代理人を選任したときは、前項の責任を負わない。ただし、その代理人が、復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら、その旨を本人に通知し又は復代理人を解任することを怠ったときは、この限りでない。

(法定代理人による復代理人の選任)
第百六条  法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、前条第一項の責任のみを負う。

(復代理人の権限等)
第百七条  復代理人は、その権限内の行為について、本人を代表する。
2  復代理人は、本人及び第三者に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負う。

胡桃「任意代理と法定代理とでは、復代理人の選任について、違いがあったわね」
建太郎「任意代理の場合は、『本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ』、復代理人を選任できないんだよな。それに対して、法定代理の場合は、『自己の責任で復代理人を選任することができる』とされている」
胡桃「そうね。設問の場合はどちらかしら?」
建太郎「任意代理だね。妻の父とあるから親戚だけど、委任によって代理人になっている以上、任意代理ということになる」
胡桃「それをふまえて、1から見ていくわよ」
建太郎「1は、第百四条の条文通りだね。原則として本人の許諾が必要だけど、やむを得ない事由があれば、本人の許諾を得なくても、復代理人を選任できる」
胡桃「そうね。解説するまでもないわ。2はどうかしら?」
建太郎「第百五条1項の条文通りだね。『代理人は、前条の規定により復代理人を選任したときは、その選任及び監督について、本人に対してその責任を負う。』知らぬふりではいられないわけだ」
胡桃「常識でも分かるわね。3はどうかしら?」
建太郎「第百五条2項の条文通りだね。任意代理の場合は、本人が復代理人を指名した場合でも、復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら、その旨を本人に通知し又は復代理人を解任することを怠ったときは、責任を免れるわけではない」
胡桃「そうね。で、3の選択肢の場合、Bは責任を負うの?」
建太郎「負うんじゃない?」
胡桃「3の選択肢をよく読んで!」
建太郎「えっ?違うのか?」
胡桃「違うわ。『Dの不誠実さを見抜けなかった』とあるでしょ。つまり、過失があるとは言え、『知らなかった』わけじゃない」
建太郎「うん……?」
胡桃「選択肢の設定を頭に叩き込んだうえで、第百五条2項但書をもう一度読んで」
建太郎「ええっと……。その代理人が、復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら、その旨を本人に通知し又は復代理人を解任することを怠ったときは、この限りでない。あっ、『復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら』とあるね。知らなかった以上、Bは責任を負わないということか!」
胡桃「そうよ。理解できたかしら?」
建太郎「マジで、紛らわしい問題だな!」
胡桃「簡単そうに見えても、シレッとこういう選択肢が紛れ込んでいることがあるから、条文をしっかり頭に叩き込んでおかなければならないのよ。基本的な条文は、暗唱できるようにするべきよ。次、4はどうかしら?」
建太郎「復代理人を選任した場合でも、代理人の権限は消滅しないんだよな。代理権の消滅事由として列記されていないから」

(代理権の消滅事由)
第百十一条  代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。
一  本人の死亡
二  代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。
2  委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。

胡桃「そうね。法定代理の場合を考えれば分かるわね。成年後見人が復代理人を選任したら、その時点で、成年後見人の職務を離れるわけではないのを考えれば分かるわね。任意代理の場合も同じだわ。というわけで、答えはどれかしら?」
建太郎「1だね」

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