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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 不動産登記 1-73 平成16年 解説


胡桃「まず、仮登記と言えども、共同申請が原則だというのは分かるわね」
建太郎「ああ。不動産登記法の……」

(共同申請)
第六十条  権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。

建太郎「書いてある通りだね」
胡桃「ただ、仮登記の場合は、登記権利者が単独で申請することもできる。この問題は、単独申請ができるケースについて、問うているわけね」
建太郎「そうだな。まず、1から。条文は、ええっと……」

(仮登記の申請方法)
第百七条  仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるとき及び次条に規定する仮登記を命ずる処分があるときは、第六十条の規定にかかわらず、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。
2  仮登記の登記権利者及び登記義務者が共同して仮登記を申請する場合については、第二十二条本文の規定は、適用しない。

※(仮登記を命ずる処分)
第百八条  裁判所は、仮登記の登記権利者の申立てにより、仮登記を命ずる処分をすることができる。
2  前項の申立てをするときは、仮登記の原因となる事実を疎明しなければならない。
3  第一項の申立てに係る事件は、不動産の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
4  第一項の申立てを却下した決定に対しては、即時抗告をすることができる。
5  非訟事件手続法第二条 及び第二編 (同法第五条 、第六条、第七条第二項、第四十条、第五十九条、第六十六条第一項及び第二項並びに第七十二条を除く。)の規定は、前項の即時抗告について準用する。

※(登記識別情報の提供)
第二十二条  登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記の申請をする場合その他登記名義人が政令で定める登記の申請をする場合には、申請人は、その申請情報と併せて登記義務者(政令で定める登記の申請にあっては、登記名義人。次条第一項、第二項及び第四項各号において同じ。)の登記識別情報を提供しなければならない。ただし、前条ただし書の規定により登記識別情報が通知されなかった場合その他の申請人が登記識別情報を提供することができないことにつき正当な理由がある場合は、この限りでない。

建太郎「『仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるとき及び次条に規定する仮登記を命ずる処分があるときは、第六十条の規定にかかわらず、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。』条文通りだね」
胡桃「そうね。この条文を丸暗記するしかないわ。この条文を覚えていれば、選択肢2の正誤も判断できるわね」
建太郎「そうだな」
胡桃「次に、3はどうかしら?」
建太郎「仮登記の抹消は、利害関係人もすることができるんだよな。条文は……」

(仮登記の抹消)
第百十条  仮登記の抹消は、第六十条の規定にかかわらず、仮登記の登記名義人が単独で申請することができる。仮登記の登記名義人の承諾がある場合における当該仮登記の登記上の利害関係人も、同様とする。

建太郎「だから、選択肢4は正しいと分かる一方、選択肢3は誤りということになるのかな。添付すべきなのは、『仮登記名義人の承諾書』であって、仮登記の登記済証ではない」
胡桃「そうね。不動産登記申請において、登記済証――現在では、登記識別情報というわね――を添付する趣旨は何かしら?」
建太郎「そんな質問は司法書士試験みたいじゃないか。要するに、登記義務者が、本人であることを確認するための書面だよな。だから、本人以外の人が、登記済証を提出しても、意味がないということになる?」
胡桃「そうよ。登記済証だけをポンと提出されても、登記官からして見れば、この登記済証が、本当に仮登記名義人から託されたものなのかどうか分からないわ。もしかしたら、利害関係人が仮登記名義人から盗み出したものなのかもしれないとも考えられるわけね。だから、仮登記名義人の承諾書を添付してくださいねということなのよ」
建太郎「なるほど、そう考えれば、すぐに正誤が判断できるな」
胡桃「というわけで、答えはどれかしら?」
建太郎「3だね」

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