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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 物権変動 1-69 平成16年 解説



胡桃「まず、不動産の物権変動の対抗要件は何かしら?」
建太郎「登記だよね」

(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
第百七十七条  不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

胡桃「そうね。ここで言う、『第三者』とは、どういう者を意味しているのかしら?」
建太郎「当事者やその包括承継人以外の者で、登記がないことを主張する正当な利益を有している者と説明されることがあるよね」
胡桃「そうね。宅建で出題されるは、基本的な判例だから、すべて暗記していてしかるべきだけども、もしも、未知の判例が出題されたとしたら、その第三者が登記がないことを主張する正当な利益を有しているかどうかを考えれば、正誤が判断できるわ」
建太郎「OK」
胡桃「というわけで、1から、見ていくわよ」
建太郎「まず、1は、基本的な判例だよな。不法占有者に対しては、登記なくして所有権を対抗できるとされている。だから、Bは、Cに対し、明け渡しを請求することができるわけだ」
胡桃「そうね。もしも、判例を知らなくても、不法占有者が登記がないことを主張する正当な利益を有しているとは言えないことは、常識で判断できるわね。次、2はどうかしら?」
建太郎「賃借人に、自分が新たな賃貸人であることを主張するには、登記を備えていなければならないというのが判例じゃなかった?」
胡桃「その通りよ。賃借人からすれば、真の賃貸人に賃料を支払わないと、二重払いを強いられることになりかねないわ。だから、登記を有していない人には、賃料を支払わないと拒むことができるわけね。次、3はどうかしら?」
建太郎「共有は……。どうなんだろう。共有物の持分は、所有権だから、自由に譲渡できるわけだよな。共有物の持分を売却するにあたって、他の共有者の承諾は不要だった」
胡桃「そうね。次の条文がその根拠ね」

(所有権の内容)
第二百六条  所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

建太郎「だったら、他の共有者が口出しすることではないんじゃないの?」
胡桃「それでも、共有者は、不動産について持ち分に応じた利用ができることになっているのよ。つまり、その分、他の共有者の利用が制約されるということよ」

(共有物の使用)
第二百四十九条  各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。

胡桃「想像してみて、私と建太郎が共有している建物があったとする」
建太郎「うん。胡桃と同棲することは容易に想像できるよ」
胡桃「そこで、私が建太郎に無断で、持分を他の人に譲渡したとする。ある日突然、見知らぬ人が俺が新しい共有者だからよろしくと言って来たら、建太郎はどう思う?」
建太郎「ふざけるな!お前本当に共有者なのか!登記見せろ!」
胡桃「そう言いたくなるわよね。つまり、他の共有者は、登記がないことを主張する正当な利益を有しているのよ」
建太郎「ということは、3の選択肢は正しいわけだ」
胡桃「次、4はどうかしら?」
建太郎「これは、順次売買されたということだよね。Fは前所有者であって、第三者ではないということじゃないかな?早く登記をこっちに寄越せと請求できるでしょ」
胡桃「そうね。FとAの売買契約が解除されたり、取消される事態にならない限り、BはFに対し、登記なくして、所有権を対抗することができるわ。というわけで、答えはどれかしら?」
建太郎「2だね」


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 宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

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