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ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版 作者:大滝七夕

権利関係ステージ1

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宅建士試験過去問 権利関係 使用貸借 1-67 平成17年 解説


(賃貸借)
第六百一条  賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

(使用貸借)
第五百九十三条  使用貸借は、当事者の一方が無償で使用及び収益をした後に返還をすることを約して相手方からある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

建太郎「賃貸借契約は、諾成契約で有償契約なんだよな。それに対して、使用貸借は、要物契約で無償契約。つまり、物の引き渡しが契約の要件になっている」
胡桃「使用貸借が無償契約なのはどうしてかしら?」
建太郎「当事者の深い信頼関係に基づくものだからだよな。だから、信頼関係が崩れたり、当事者の一方がいなくなれば、契約は終了する」
胡桃「そうね。そのことを踏まえたうえで、1から見ていくわよ」
建太郎「条文にある通りだよね。使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う」

(借主の死亡による使用貸借の終了)
第五百九十九条  使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う。

胡桃「そうね。当事者の信頼関係に基づくものだからね。ただ、貸主の死亡によって終了するとはされていない点に注意してね。契約が終了するのは借主の死亡の場合だけよ」
建太郎「OK」
胡桃「次、2はどうかしら?」
建太郎「使用貸借は、賃借権みたいに対抗力を具備する方法はないし、登記することもできないんだよな。だから、貸主が建物を第三者に売却してしまった場合、使用貸借の借主は、第三者に対抗する術がない」
胡桃「その通りだわ。3はどうかしら?」
建太郎「使用貸借は、貸主と借主の個人的な関係に基づくものだよな。他の人に転貸するとその関係が切れてしまうから、当然、無断で転貸することはできない。条文にもこうあるね」

(借主による使用及び収益)
第五百九十四条  借主は、契約又はその目的物の性質によって定まった用法に従い、その物の使用及び収益をしなければならない。
2  借主は、貸主の承諾を得なければ、第三者に借用物の使用又は収益をさせることができない。
3  借主が前二項の規定に違反して使用又は収益をしたときは、貸主は、契約の解除をすることができる。

胡桃「次、4はどうかしら?」
建太郎「これも条文のとおり」

(借用物の返還の時期)
第五百九十七条  借主は、契約に定めた時期に、借用物の返還をしなければならない。
2  当事者が返還の時期を定めなかったときは、借主は、契約に定めた目的に従い使用及び収益を終わった時に、返還をしなければならない。ただし、その使用及び収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができる。
3  当事者が返還の時期並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも返還を請求することができる。

建太郎「使用及び収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができる。とあるね」
胡桃「そうね。実は、選択肢4は、判例の事例なのよ。適当な家屋を見つけるのに必要な期間を経過したときは、たとえ、現実に見つかっていなかったとしても、貸主は、第五百九十七条2項の規定により、返還請求ができるとしているのよ」
建太郎「判例だったんだな」
胡桃「というわけで答えはどれかしら?」
建太郎「2だね」

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