第4羽:闇に住む者達
「レキ、どうする?こいつらと戦うか?」
エンがフッ、と笑いながら言った。
「お前となら別にいいんだがな。だからと言って逃げるわけじゃないが。」
レキが闇の三頭犬、ダークケルベロスの周りに集まってきた闇を見ながら言った。
集まってきた闇は徐々に姿を変えていた。
「うわ、なんだありゃ。」
エンは姿を変えた闇を見て言った。闇は犬の様な姿をしたと思うと狼の顔が犬の顔の横から生え、黒い翼が背中から生えた。どう見ても合成獣にしか見えなかった。
「他の闇を取り込んでいるな・・・。犬と狼と・・・、コウモリか?」
レキが闇の合成獣、ダークキメラの姿を見て言った。
「犬が怖い奴っているのか?」
エンは襲ってきた一匹のダークキメラを斬りつけてからレキに言った。
「知るか。」
エンの問いにレキは襲ってきたダークキメラを斬りつけながら言った。
「こんなにいると厄介だな。」
しばらくして、ボソッとレキが呟いた。
「逃げたいけど出口がねーしな。」
そう言いながら闇の大群を斬り伏せる二人。コンビネーションは抜群だった。
ザシュッ
「入り口もないぞ。」
「つーかお前はどーやってここに来たんだ?」
ザシュッ
「・・・・。」
(迷ったんだな・・・。)
ザシュッ
(ティアは大丈夫かな・・・。)
黙ってしまったレキを放っといてエンは目の前の敵を薙ぎ倒しながらそう思っていた。
*
(逃げちゃおっかなぁ・・・。)
ティアはそう思いつつ、エン達を見ていた。
エン達は何かを話しながら連係プレーで敵を倒していた。
(レキって人、敵よね・・?)
レキは、エンの背後に忍び寄っていた敵を一撃で倒した。エンがレキに何か言った。たぶん、お礼だろう。
(やっぱりまだ友達なのかな・・。)
うーん、とティアが悩んでいると背後からガサッと音がした。
「何!?」
ティアが慌てて振り返った。
「チュー」
闇がいた。
「・・・っ?!」
ティアが急いで後さずると闇ネズミの姿が変わっていった。
ボコボコボコ・・・
「○×□△☆ーーーーー!!」
ティアは声にならない悲鳴を上げた。
*
「!!」
直も、襲ってくる闇を斬りながらエンは一瞬、動きを止めた。
ザシュッ!
そしてレキが最後の闇を斬り放った。
「これで、終わりか・・・。」
レキが地面に剣を刺して呟いたが、エンはレキの言葉を聞いていなかった。
エンは知らないはずであろうにも、ティアが居る方角を見て呟いた。
「ティア?」
その声は、ひどく小さいものだった。 |