第3羽:闇との戦い
ドオォォン
静かだった森に突然の爆発音が鳴り響いた。続いて剣がぶつかり合う金属音。
ティアは少し離れた場所で二人の戦いを見ていた。爆風がティアの髪を揺らしていた。
(ここもそう長くは持たない・・・。)
ティアはそんなふうに思っていた。
(きっとこの騒ぎを聞きつけて闇がが来るはず。早めに逃げた方がいいに決まってる。)
すでにもう闇が何匹か来ているが、爆発に巻き込まれたりして粗方、倒されている。いずれにしても時間が無い。
ティアはエンを再び見た。ちょうどエン達は木の上で戦っている所だった。
「これじゃ、拉致があかねぇーなー。」
エンは他の木に飛び移りながら言った。レキもエンと同じように木に飛び移る。
「しつこいな、お前・・・。」
ハァー、とエンは本日何度目かのため息をついた。
「うるさい。」
レキはまだ戦る気のようだ。エンもレキも闇が集まって来ていることに気づいていたので、少し焦っていた。
エンが何かを諦めた様子で剣を構えた。と、その時。
「「「ウオォォォォォン!!」」」
突然何かの吠え声が聞こえた。エンはため息に似た声を出した。
「あーぁ。」
吠えたのは巨大な、顔が三つある犬に似た闇だった。その三つの顔が木の上に居るエン達を見ていた。どうやらこの騒ぎを聞きつけてこの森のボスらしき闇が来てしまったようだ。
「はぁ〜〜〜・・・。」
この事態を予測していたティアは深々とため息をついた。
「どうすっかなぁ〜・・・。」
エンはポリポリと頭をかいた。
「・・・・・・・。」
レキはちょっとめんどくさそうな顔をしていた。
(逃げちゃおっかな・・・。)
少し離れた茂みの中でティアはそう思っていた。 |