第15羽:意外な味方
(落ちつけ・・・。ティアに惑わされるな・・・。)
なんとか自分に言い聞かせ、気を静めるエン。味方に惑わされるのも変な話だがとりあえず、怒りは少しだけ収まった。
「ん?」
「「・・・。」」
ヒサメとティアが何故か静かになっていた。
(・・・ま、いいか。)
気を取り直して『風斬羽』を構えるエン。
「ホッ・・・。」
後ろでティアが安堵のため息もらした。
*
「!」
はっ、と我に返るヒサメ。
(相手の気迫に押されてしまった・・・!)
と、そこでエンが剣を構え、自分に向って走って来るのが見えた。
「―っ!」
ガキィィィン!
ヒサメの槍とエンの剣がぶつかり、金属音をたてた。
「ちょっとそこをどいてくれねぇか?」
ヒサメの槍とぶつからせたまま言うエン。
「はは・・・。」
苦笑するヒサメ。
(おかしい。)
みしっと、ヒサメの持つ槍がきしむ。
(ヒサメほどの相手なら自分の魔力で作った武器を使うはずだ・・・。)
ぎしっ
(何故、(そこら辺で売ってそうな)市販の槍を・・・?)
めきっ
「くっ・・・。」
小さく呻くヒサメ。
「!」
そこでエンはあることに気づいた。
(敵意がない!?)
すばやく後ろに飛び退くエン。
そして、『風斬羽』を構えながら言った。
「ヒサメ、一体何のつもりだ・・・?」
「・・・僕はね、君をあの組織に渡すつもりじゃないんです。」
「じゃあ、一体何をしに・・。」
ティアがそう言うと、ヒサメはにっこり笑って、
「君達を、ある方の指示で迎えに来たんですよ」
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