演習 上
5月17日 日向灘近海
ジント
「長官、偵察機より入電!『ワレ敵艦隊ヲ発見セリ』。」
福本
「数は?」
ジント
「空母4、戦艦6、重巡6、軽巡1、駆逐艦多数、との事です。」
マリーダ
「対し、こちらは空母2、戦艦2、重巡4、軽巡1、駆逐艦16。」
遠地
「おいおい、圧倒的に不利だな。」
福田
「どうします、先輩?」
福本
「まず、空襲に備えよう。沖田に戦闘機を増やすよう命じてくれ。」
この日、第七艦隊を中核に編成された混成艦隊は日本近海に侵入したアメリカ太平洋艦隊……ではなく、そう設定された仮想敵艦隊を迎撃するべく出撃した。
つまり、演習である。
空母戦鷹艦橋
士官
「沖田司令、旗艦より入電、『戦闘機ヲ増ヤセ』です。」
沖田
「さすが先輩だな。よし、戦闘機を上げれるだけ上げるんだ。急げ!」
士官
「は!」
甲板では発艦作業で大忙しだ。
今回、戦鷹・勇鷹に搭載されているのは戦闘機ばかりである。だから、多少は楽ではあろうが…。
ヴィル
「アンソン。」
アンソン
「あ、ヴィル。何か情報聞けた?」
ヴィル
「うん、演習相手の数は戦艦6、空母4、重巡6だって。」
クレア
「空母の搭載機数は?」
ヴィル
「赤城、加賀が80機以上、蒼龍、飛龍が70数機です。単純計算で約300機。」
クレア
「そこから予備機と直衛機を差し引いても、220機はいるわね。」
アンソン
「対し、こちらは戦闘機が約90機…ちょっとキツイな〜。」
ヴィル
「そんなアンソンに朗報かどうか判らないけど、情報がある。」
アンソン
「何、情報て?」
ヴィル
「沖田司令に聴いたんだけど空母四隻の総戦闘機数は72機だって。」
クレア
「…と言う事は、空母一隻に戦闘機は18機…直衛と二回の攻撃用の護衛機を引いていけば……」
アンソン
「一隊24機…いける!」
30分後、敵偵察機に発見されたがあえて迎撃しなかった。
そして、1時間後……
士官
「レーダーに反応。敵編隊です!」
無線に誘導された戦鷹・勇鷹の戦闘機45機は護衛隊を避け、後方の攻撃隊を襲撃した。
この日は、雲が多く、戦闘機隊と艦隊が連絡しあいながら誘導したからこそ出来たのだ。
その後、引き返して来た護衛隊と戦闘になったが、攻撃隊は大損害を被った。
その攻撃隊も艦隊に攻撃を仕掛けたがほとんどが未帰還(と判定)だった。
ジント
「福本長官、零水観より緊急入電です!」
マリーダ
「どうかしたのジント君?」
ジント
「警戒中の零水観が敵編隊を発見したんですが、どうやら戦闘機が増えている、と報告が…」
福本
「多分、直衛にあてるはずだったのを護衛隊に回したんだな…。」
マリーダ
「で、どうするの?」
福本
「戦闘機隊は敵編隊を攻撃するよう命じてくれ、出来るだけ攻撃隊を迎撃するようにともな。」
30分後、防空ラインに到達した攻撃隊を迎撃したが、護衛隊に阻まれ大部分を取り逃がしてしまった。
ジント
「レーダーに反応有り! 敵編隊接近中!」
福本
「第一次攻撃隊みたいにはいかないからな…気を引き締めていくぞ。」
遠地
「全艦全速! 対空戦用意!」
ラフィール
「両舷全速! 対空戦用意!」
ジント
「両舷全そーく! 対空戦よーい!」
マリーダ
「敵編隊、もうすぐ射程内に入ります!」
ラフィール
「本艦、戦闘準備完了。」
遠地
「全艦、戦闘準備完了。」
マリーダ
「敵編隊、射程内に入りました!」
福本
「全艦、撃ち方始め!」
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