新米士官
「よっしゃー!! ノーベル賞じゃあー!!」
福本
「…朝からハイテンションだね…」
新米士官
「当たり前じゃ〜! 最近は暗いニュースばかりだったけど、久し振りの誇れるニュースだ!!」
マリーダ
「まあ…気持ちは解らなく無いけど…」
新米士官
「ふっはっはっは! 中国、韓国! 一度ぐらい、ノーベル賞受賞者ぐらい取ってみい!! 世界に認められるぐらいの事をな!」
福本・マリーダ
((敵作る事は止めてくれ〜))
ソ連軍、反攻ス
7月20日
福本
「……これは本当か?」
フェルデナント
「はい、間違いありません」
マリーダ
「ソ連軍が……反撃?」
フェルデナント
「西方面前線で大規模に、南西方面で小規模。なぜかここは静かですが」
ヴィル
「時間稼ぎのつもりでしょうか?」
福本
「多分…な」
福本にその報告が入ったのは野戦食で朝食を終えた時に入ってきた。
それは西方面にて敵の大規模攻勢が開始されたとの緊急電だった。
それを聞いて司令部テントに入ると今度は南西方面でも敵の攻勢が開始されたそうだと緊急電が入ったところだった。
石田
「ですが、今更時間稼ぎをしても、何も…」
福本
「果たしてそうかな? スターリンは史実で息子を見捨てた人間だぞ?」
……本当に親かと世界中のご両親になぶり殺しにされても文句は言えない。
フェルデナント
「まさか…彼らを犠牲にして、ウラル山脈に籠る気…だと?」
福本
「奴ならやりかねん」
マリーダ
「そんな奴は人じゃない! 血も涙も無い悪魔…いえ、魔帝よ!」
ヴィル
「ですが……そこまでして、一体なにを守ろうと?」
福本
「あいつはスキャンダルや粛清で権力を手に入れたからな……まあ、普通の人間が理解するのは到底無理なレベルにスターリンはいってるんだろうな」
フェルデナント
「あ、ところで、なぜこちらは静か何でしょうか?」
福本
「動員部隊に限界があったか……あるいは友軍の危機を聞いた俺達が進撃を停止して、援軍を送ると思ったか……だな」
まあ、後者はあり得ないだろう。
南西方面ならいざ知らず、西方面はいくら何でも移動手段が少なく、距離が長い。
さすがにバカでも、わざわざそんな遠距離の友軍を助けに行くと考えていないだろう。
フェルデナント
「それで、和が軍はどうします? 何もしない訳は無いでしょう?」
福本
「西方面は裏をかくのが得意なロンメル大将がいるし、パットン大将の補佐役、ブラッドレー中将もいる。また、南西方面もホバート大将とマンシュタイン元帥がいる。いくらソ連軍でもこれだけの名将揃いなら、充分撃退は出来るだろう。こっちは進むだけさ」
フェルデナント
「わかりました」
福本
「ヴィル、偵察機を出して、ここからモスクワまでを一通り調べてくれ」
ヴィル
「罠の可能性がありますか?」
福本
「あぁ、いくらソ連軍でも、兵は出せないが何処かで防備を固めている可能性がある。何処か解らずに進んで罠に嵌まるより、何処か危ない所が無いかある程度解っていた方がいい」
ヴィル
「了解」
その頃……西方面前線
ドイツ軍士官
「全軍後退! 急げー!」
士官の命令にドイツ兵達は防戦しつつ、徐々に後退していく。
対し、ソ連軍は前線に空いた穴に殺到し、行け行けドンドン…とばかりドイツ軍を押して行く。
これを見たアメリカ軍担当の部隊もドイツ軍の方へと雪崩れ込む。
対し、アメリカ軍は物量でソ連軍に対抗、ソ連軍を抜けさせない様にしている。この為、自然にソ連軍はドイツ軍の方へと流れて行く。
図にすると………
後退
↑↑
独軍 ――――
米 | | 米 軍 | | 軍 |↑↑|
|↑↑|
前線―――↑↑――――― ↑↑
→→→ ↑↑ ←←← ソ連軍
と……解るかどうか解らない図解であるが、こんな感じである。
しかし……ソ連軍は気付いていなかった。
自分達が『魔女の婆さんの大釜』に自ら入り込んでいる事に………。
次号へ
予告
反撃を開始した西方面! モスクワに迫る日本軍主力の南東方面とイギリス・ドイツの南西方面!
そして、焦るスターリン!?
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