ベルリン奪還作戦 3
大爆発が起きた瞬間、ソ連兵達は慌て飛び起きた。
いくら酔っ払いでも、爆発の大音響を聞けば、大部分の人間は酔いも吹っ飛ぶだろう。
そして、弾薬の爆発にソ連兵達の目がいく。
もちろん、これは司令部でも一緒だった。
司令官
「なんだ!? 何が起きた!?」
参謀
「だ、弾薬が爆発しました!!」
司令官
「なに!? 馬鹿者! 何をやっている!? 早く消せ!」
司令部でもてんやわんやの大騒ぎ。
まさか…日本軍の仕業とも知らずに……。
司令官
「誰か! 下に行って早く消せと言ってこい!」
士官
「わかりました!」
士官の1人が外に出ようとドアノブに手を伸ばした瞬間、扉が開いた。
そして、その士官が次に見たのは、自分の顔面に向かってきた銃床だった。
バキッ!
銃床で顔面を殴られた士官が引っくり返る。
その音に気付いた司令官や参謀、士官達が振り向いた時、間髪入れず日本兵が乱入、100式短機関銃を乱射する!
ダダダダダダダダダダ!
ダダダダダダダダダダ!
ダダダダダダダダダダ!
日本兵の乱入に慌て拳銃やマシンガンに手を伸ばそうとした士官が撃ち倒される。
そして、お次は銃剣を装着した日本兵が乱入し、司令室を制圧する。
ちなみに、文章にすると長いが、この場に居た司令官、参謀、士官達にとってはあっという間の制圧劇だった。
ロンメル中将から派遣されたエリーゼ中尉の先導の下、第七陸戦隊も少しずつベルリン中央部に近付いていた。
福本
「……これが、首都ベルリンか…」
数回程、写真でしか見た事はないが、今の現状はとても首都とは言えない。
華の都はパリ…と言ったもんだが、ベルリンも中々の街並みである。
しかし……それは平和な時のベルリンだが……。
フェルデナント
「……こんな街並みではなかったのですが…」
福本の後ろから付いて来るフェルデナントが呟く。
福本
「…あまり言うな……戦闘が終わってからにしよう」
意気消沈は後ですれば良い……聞こえは悪いかも知れないが……それより今はやる事がある。
そう思った時、誰かが近付いて来る気配を感じた。
直ぐにホルスターのモーゼル大型拳銃に手を伸ばす。しかし、近付いて来たのは宮崎師団の夜襲隊の人間だった。
石田
「どうやら敵さん、中央部に集まっていて、ここら辺にはいない様ですね」
対応した石田が福本達に内容を伝える。
福本
「なら、中央部まで一挙に行くか…警戒しながらな」
ベルリン市内のソ連軍は大混乱に陥っていた。
弾薬の爆発により大騒ぎになっているところに、任務を終えた夜襲隊がロシア語で欺瞞を撒き散らす。
これにより更に混乱し、ある者は消火に向かおうと、ある者は配置に就こうと、右往左往、押し合いへし合いになった挙げ句、喧嘩になったり……と混乱は収まる気配さえみせない。
それどころか、余計に混乱し統制が執れない様な状況になっていた。
そんな時、夜間行動が得意な第七陸戦隊、宮崎師団、長野戦車連隊が踏み込んだ。
ちなみに、第七陸戦隊と宮崎師団・長野戦車連隊は別路でベルリン中央部に進撃していたが、途中で合流してしまったのである。
福本
「ちょうど良い具合に混乱しているな……よし、戦車は歩兵を援護しつつ、手近な敵戦車を破壊! 向こうは炎で丸見えだが、こっちには全く気付いていない。出来るだけ戦車を盾しろ……配置に就け」
サッと陸戦兵達が戦車を盾にして狙い安い場所に配置に就く。
一部は窓から撃とうと手近な建物に入る。
フェルデナント
「元帥、無茶は止めて下さいよ」
福本
「それはこっちのセリフでもあるんだが?」
マリーダ
「…極論すればみんなに言える事よ」
呆れた様に呟くマリーダ。
石田
「元帥、いきますよ!」
フェルデナント
「よし、撃て!」
ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!………
この瞬間……ベルリンは再び銃声に包まれた。
次号へ
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。