(登場人物紹介) アブリアル・セルゲイ・ラフィール(女性17) 髪……青色 髪の長さ……腰まで 元ソ連海軍士官。現在は日本海軍士官候補生として在職。マリーダ・千歳とは仲良し。好きな物…外国・海 嫌いな物…スターリン アントン・スユーヌ・ジント(男性17) 髪…薄茶色 髪の長さ…耳まで 元ソ連海軍士官。現在は日本海軍士官候補生として在職。ラフィールとは仲良し。 好きな物…特になし 嫌いな物…スターリン
新兵器お披露目
1938(昭和13)年 10月20日海軍横須賀飛行場
一機の飛行機が飛んでいる。
特徴としては低翼単葉の機体だ。
そして、コックピットが小さいから戦闘機であろう。しかし、この時の日本陸海軍の主力戦闘機は低翼単葉ではあっても固定脚である。
それが例の機体にはなかった。
地上には10人ほどの人間が双眼鏡片手にその機体を観ていた。
その人物構成はと言うと、まず海軍軍人が7人、陸軍軍人が1人、民間人が2人である。
まず、海軍からは、山本次官、福本、マリーダ、遠地、千歳のいつものメンバーに、ラフィール、ジントが来ていた。
陸軍からは、石原参謀次長、それに明子天皇(彼女はお忍び)、そして三菱の堀越二郎技師が来ていた。
明子天皇
「山本。あれが海軍の新型戦闘機か?」
山本次官
「その予定になっております。陛下。」
福本
「今は、十二試艦上戦闘機と呼ばれています。」
そう
後に、『零戦』こと『零式艦上戦闘機』の試作機が飛んでいた。
この世界では、十二試艦戦の開発指示が出たのは昭和11年(史実では昭和12年)。その後、無茶な性能要求に悪戦苦闘しながら、なんとか完成に漕ぎ着けたのであった。
堀越技師
「スペックとしましては、高度3800mで474Km/h。高度5000mまで7分15秒。武装は20mmが2挺、7,7mmが2挺、30Kgまたは60Kg爆弾が二発。航続距離は3000Kmを予定しております。」
石原参謀次長
「ほう!、我が陸軍にも欲しいな。」
堀越技師
「まだまだ改良の余地はありますが、案外それはいいかもしれないですね。」
翌21日 富士陸軍演習場
この日、山本次官、福本、マリーダ、遠地、千歳、ラフィール、ジント、そして明子天皇(またお忍び)は新型軽戦車のお披露目に来ていた。
今回、陸軍からは永田参謀総長、石原参謀次長ほか、十数人ほどの陸軍軍人が来ていた。
ただ、やはりと言うべきか海軍の人間が来ていることに、露骨には出さないが、いやーな顔をする人間はいた。
そんな人間をしり目に1人の陸軍軍人が近いて来た。
「海軍の山本次官ですか?」
山本次官
「そうだが。きみは?」
「申し遅れました。重見伊三雄中佐です。新戦車開発会議のメンバーの1人です。」
マリーダ
「じゃあ、今回の新型軽戦車の?」
重見中佐
「と言っても開発提案をしただけですが。」
と会話していると一両の戦車が出てきた。
重見中佐
「あれが、新型です。正式名称98式軽戦車であります。」
そう重見中佐が言っていると、98式軽戦車は走り初めた。
かなりのスピードである。重見中佐
「スペックを言いますと、最大速度40Km/h、行動距離250Km。武装は九五式37口径37mm戦車砲、
7,7mm機銃が2挺。装甲は車体及び砲塔前面40mmの30度傾斜装甲、同側面は20mmの30度傾斜装甲、同後面は10mmの垂直装甲です。前面装甲なら、現在ソ連軍が配備している45mm砲を500mまで防ぐことが出来ます。」
遠地
「しかし、よくそこまで細かいデータを調査出来ましたね。」
重見中佐
「張鼓峰で、無傷な戦車砲と砲弾が回収出来ましたので。」
福本
「一つお尋ねしてよろしいでしょうか?」
重見中佐
「どうぞ。」
福本
「傾斜装甲、つまり被弾傾斜は一体どこで思いつかれたんですか?」
重見中佐
「開発者の話ですと、海軍さんの戦艦の砲塔が、傾斜装甲を採用していることからそうしたようです。装甲厚を増やさなくても防御力が上がるそうです。」
福本
「なるほど。」
山本次官
「しかし、重見中佐。そんな事を我々に話していいのかね?」
重見中佐
「別に構いませんよ。ま、私としましても福本大佐に興味がありしてな。」
福本
「私にですか!?」
重見中佐
「石原参謀次長が言ってましたよ。支那事変になんぞさっさとやめてその金を戦車開発や新兵器開発に宛てろ。と言っていた海軍士官が居たと。」
山本次官
「なるほど。そう言う事か。」
納得した山本だった。
次号へ
遠地「ところで作者。」作者「なんですか?」遠地「作中に出てきた重見伊三雄中佐て実在の人物なんだって?」作者「はい。」福本「けどあんまり聞かない人ですね。」作者「え〜とですね。宝島社の『太平洋戦争秘録・日本陸軍指揮官列伝』の75ページに書いてありまして、史実ではフィリピンで戦死。戦死後中将に昇進。」千歳「戦死なさってるんですか。」マリーダ「なんか宣伝してない?」作者「それではご意見ご感想お待ちしています。」マリーダ「あ、逃げた。」
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