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打開策無し
通常、戦闘により消耗した部隊(各国によって規模は違うが)は、後方に下がり、再編成を行う。
そして、その部隊の生き残った下士官兵は部隊の中核要員であり、部隊再編の中核を担うのが『常識』であった。
しかし、世の中には彼らを『罪人』と決め付ける国と指導者があった。
それが、ソ連とスターリンである。
スターリン曰く、『戦闘で大損害を被り、そのまま敗退した部隊は、生き残った全員が、敗北の責任を負うべきだ』…なのだそうだ。これは裏返せば、作戦の責任をうやむやにするために当事者の口を封じる為の言い訳に等しい物である。
ちなみに、これを聞いた福本は『責任を部下に負わせる典型的例であり、仮にも一国の指導者がやってはならない大罪事だ』と言っている。
まあ、これは自分の権力を固持しようとする独裁者スターリンと、『指揮官の最大の使命は、1人でも多くの将兵を帰りを待つ人々の下へ帰す事』を心情とする指揮官福本大介の立場上の違いだろう。
まあ、これが従うならどちらか?となると、後者を支持する人間が多いだろう。スターリンの場合スキャンダルで政敵を叩き出した過去があるせいか、有能と知れば粛清するのは赤軍粛清を見れば解る話である。
しかし、人はそれぞれ得意不得意があるのだから、これは仕方無い。
反対に福本は英語が苦手だがそれを一向に気にする様子も無く(おいおい!)毎日働いているのが現状だ。



さて、最後は思いっきりズレた話になったが、なぜ前述の事を書いたかとゆうとチタ攻略作戦に関係のある事項だからだ。
広い国土から兵を徴集するソ連軍はあまり訓練を行わず新設部隊もを戦場に投入する。
国境警備に就いていた部隊も勿論投入される。
まあ、アジア・ヨーロッパ方面で戦うか睨み合っているソ連軍の現状下では幾ら部隊が有っても足りず軍指揮下の部隊の殆どが戦場に配備されている。
しかし、国境警備は疎かに出来ない。
だが、軍の部隊は戦場で手一杯で国境警備に手が回らない。
では、ソ連はどのようにして国境警備の穴を塞ぐのか?
これは国家保安人民委員部(略称NKGB)所属の国境警備隊である。
しかし、この国境警備隊は戦力不足のソ連軍の穴埋めにも使われていた。
前述した通り、アジアとヨーロッパで戦っているソ連軍は兵力不足であり、戦車や野砲を装備していた国境警備隊は丁度良い存在であった。
ただ、表上の違いは制帽の帯色が赤軍の赤色では無く濃い緑色なのがNKGBの特徴である。
隊員…とゆうよりも、兵隊や将校の個人装備もソ連軍と変わらない小銃や短機関銃である。
しかしだ…幾ら軍隊に似た組織だといっても、基本的に彼らは保安委員…警察官である。
警察官が小銃や短機関銃ならまだましも、戦車や野砲を扱えるか怪しい。
しかも、軍隊と違い本格的な軍事訓練は受けていない。
だから、装備や制服は一緒だが戦闘になれば一気に化けの皮は剥がれてしまう。もちろん、こんな様ではマトモな戦力になる筈がない。
しかし、これを根本的に解決しよう思うと、ソ連軍には時間が無い。
何故なら、二正面作戦を採ってしまい、動かせる兵力が不足しているからこんな事になったのであって、突き詰めていえば結局スターリンの責任である。
しかし、今さら認めても打開は不可能に近かった。
それこそ、ヨーロッパ方面軍をアジアに向けるしか方法は無い。
だが、ヨーロッパ方面での連合軍による反攻も近いから動かすわけにはいかない。
結局、ソ連軍はアジア方面は守るしか無い。
しかし、今や強力な日本軍を止められるかは解らない。



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