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クレタ島奪還作戦 2
接近する敵艦隊。
前日、生意気にも宣戦布告してきた日本とその傀儡国家(第六大陸)。
敵機の迎撃も無く、あと30kmで攻撃出来る……と誰もが思った瞬間、それはおきた。
一番前を進んでいた戦艦が主砲を発射した途端、周りにいた戦艦が一斉に主砲を発射した。
そして……

チカッ!

ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガン!!



多少違うが何時もの通り。そう、紫電改に乗る杉田は思った。
直衛隊は前で迎撃し、接近したら三式弾・高角砲・機銃で迎え討つ。
しかし、今回はあえて迎撃せず、三式弾による砲撃を先に行った。
そして……案の定である。三式弾を知らないソ連軍機は自ら三式弾に突っ込む形になった。
炸裂する三式弾…モロに喰らい落ちるソ連軍機…バラけた編隊。
それを見逃さなかった。
ソ連軍編隊より上空で待機していた烈風や陣風・紫電改が一斉に急降下で襲い掛かった。

杉田
「行くぞ!紫音!」

紫音
「あぁ!ソ連機、我が双刀を受けてみよ!」




いきなりの襲撃にソ連軍の戦闘機ラボーチキンLaGG-3も挑み掛かるが、編隊もバラバラで、奇襲に近い襲われかたをしたのだから、態勢が立て直せ無い。
しかも、ヨーロッパの機体に多い航続距離の短さがあった。
ラボーチキンLaGG-3は1100kmと長いが2000km飛べる日本機と比べて戦闘時間は短い。
しかも、慣れない海上飛行が祟って後手に回っている。
それに、危険度の高い満ソ国境やポーランド方面にベテランを引き抜いた為、全体的練度も低く、やっと飛べる様なパイロットが配属されている始末だ。
これに一度は実戦を経験したパイロットが多い第七艦隊とサブルム艦隊の前では赤子の手を捻る様なものだ。
しかも、そうこうしてる内に護衛目標である攻撃隊が大変な事になっていた。
ツポレフSB-1が高速爆撃機だったのは今や昔、あちこちで叩きのめされ、イリューシンIL-4は雷撃も出来る機体だが、戦闘の護衛が無いなら只のカモである。
ペトリアコフPe-2は急降下爆撃を仕掛け様としたが、烈風や陣風・紫電改に阻まれる。
しかし、戦闘機の妨害を潜り抜けた機体も無事では無い。
戦艦を始めとした対空弾幕である。
史実のアメリカ艦艇並み……いやそれ以上か……の対空弾幕は近付くソ連軍機を叩き落とす。
パイロットにしてみれば、今まで浴びた事の無い対空弾幕には腰が引ける。
なんとか雷撃を勇行したイリューシンIL-4であったが陸攻や艦攻の低空雷撃に比べれば高空である。



士官
「敵陸攻接近!」

福田
「敵は艦艇攻撃に慣れていない!腰を据えて対応すれば何の事はないぞ!」

アルファーニ
「は!対空火器、落ち着いて撃て!」

ダダダダダダダダダダダ!タン!タン!タン!タン!ドン!ドン!ドン!ドン!

各艦の落ち着いた対応は余計にソ連軍機の攻撃を阻む。


水兵
「敵機急降下!」

その報告に直ぐに急降下するイリューシンIL-4を見る。

白河
「ふん、あんなのが急降下?60度は確かに急降下ね」

富田
「まあ…日本海軍の急降下に比べれば緩降下だけどね」

白河
「そうね。対空砲!撃ち落とせ!」

ドン!ドン!ドン!ドン!タン!タン!タン!タン!ダダダダダダダダダダダ!シュパパパパパパパパン!

カチッ
ヒュュュュュウ……

ザバーン!ザバーン!

ガガガガ…ガガガガ!

ゴワーン!

弾幕を張る対空火器、盛大な煙を吹く噴進砲、投下される爆撃、被弾し墜落する攻撃機……。
対空戦は熾烈を極める。



40分後……

急降下爆撃を勇行したイリューシンIL-4が帰り際に撃墜され対空戦は終わった。日本艦艇、サブルム艦艇共に被害は無い。
次々と迎撃を終え、着艦する烈風・陣風・紫電改。
そんな中、前部・中部や側面エレベーターがフル回転で彗星や流星を飛行甲板に上げる。
クレタ島奪還作戦は始まったばかりだ。



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