独立機動艦隊計画 2
山本は驚愕していた。
福本の考えている独立機動艦隊は第二の連合艦隊と言ってよい戦力だったからだ。
「しかし、空母8隻の建造でもたいへんなのに、播磨型4隻、薩摩型2隻、伊豆型4隻の10隻なんかとても無理じゃあないのか?」
「そのための対策も考えております。」
「対策?」
「旅順軍港に大規模ドックを建設します。他にも根室、台湾など候補地はあります。」
「なるほど、しかし場所が確保できても建設に時間が懸かるぞ。計画では1942年の1月に全配備艦艇が揃うことになっているが無理があるんじゃあないのかね?戦艦に至っては3・4年は懸かるぞ。」
「閣下、ドイツのドイッチュランド型装甲艦はご存知ですよね?」
「あぁ、…まさか!」
「はい、溶接加工で建造します。現在、満州の堀製鉄所が溶接用鉄板の試験をしております。」
「堀!、いま堀と言ったな!!」
「はい、閣下の親友である堀 悌吉社長です。」
堀 悌吉
山本五十六とは兵学校の同期生であり親友でもある。ロンドン軍縮会議時に艦隊派の策謀により予備役に編入、これを聞いた山本が海軍を退役しようとするのを堀が説得したのは有名だ。この世界では予備役編入後、製鉄会社と造船会社を設立し、現在は満州開発の一翼を担っている。
「堀社長とは2日前、満州でお会いしました。」
「そうか…、元気だったか?」
「はい。まだまだ山本には負けてられん!と言っていました。」
「まったく、最近どこに行ったかと思っていたら満州にいたのか。」
山本の顔は嬉しそうに笑っていた。
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