ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
ラバウル空襲サル!
5月7日 ラバウル

ゴゥゥゥン……

ラバウル飛行場に一式陸攻、銀河、零戦、雷電、月光が進出していた。
対空火器も既に設置され、擬装を施した陣地で空を睨んでいる。



福本
「僅か一週間だけど…基地らしくなったな」

沖田
「はい。我々は対空火器とレーダーを設置しただけですけど」

マリーダ
「当分はここが主戦場ね」

遠地
「ルーズベルトはどう出てくるか…」

ウゥゥゥー!

福本
「……どうやら、あちらさんが仕掛けて来たか」

沖田
「暢気な事言ってないで、避難しますよ!」

沖田にそう言われつつ、福本達は防空壕に避難する。


グォォォォン……

ラバウルに迫る機影。
パッと見は飛行艇かと思うが、そうでは無い。
この爆撃機の名前。

B24リベレーター

史実では、B17爆撃機と共に、ドイツ本土を爆撃した事でも有名である。
なおかつ、航続距離の長さもあり、太平洋方面で主力爆撃機として使用されている。
ちなみに、『リベレーター』の意味は『解放者』。
戦略爆撃を行い、都市を破壊する爆撃機には『解放者』より『破壊者』が似合うと思うのだが……。
話が逸れた。


ラバウルに迫るB24は30機。
これはポートモレスビーに現在展開している爆撃隊の半数にあたる。
そして、これを迎え討つは空母遠龍搭載の紫電改15機。
現在、第七艦隊はラバウル周辺で待機中、いざと言う時に備えている。
だからといって、航空隊を遊ばせる訳にはいかず、戦闘機隊は艦隊直衛を兼ねてラバウル警戒に当たらせていのだ。


『全機、紫電改の初陣だ!敵は爆撃機のみ。存分に暴れて来い!』


『『『了解!』』』

杉田
「了解!」

若き海鷲達が敵機に襲い掛かる。
もちろん、B24も黙っていない。

ダダダダダダダダ!
ダダダダダダダダ!
ダダダダダダダダ!

旋回銃座は必死に弾幕を張る。
しかし、そんなところに突っ込む馬鹿はいない。



杉田
「焦るな…もうちょい」

標的のB24を上空から攻撃しようと、降下する杉田搭乗の紫電改。
四発爆撃機は、機体が大きく距離感が狂いやすい。
そのため、ぶつかる、と言うところまで近付けと教えられている。

杉田
「…そこだ、喰らえ!」

ドドドドド!

両翼にある20mm機銃四挺から軽く一連射。
離脱しながら振り向くと、翼を折られたB24が降下しながら墜ちていく。

杉田
「よし、一機撃墜」

見ると、B24も先程の一撃で半数に減っている。
残った機も、回れ右で逃げようとする。
しかし、紫電改隊は猛禽類の如く襲い掛かる。

杉田
「…あれじゃあ、二機目は無しだな」

討ち減らされていくB24を見ながら、一言洩らす。

「ま、ここら辺には、第七艦隊から潜水隊が来てるから、海に墜ちても大丈夫だと思うけど」


『全機、迎撃は成功だ。帰還する』

無線から隊長の声が聞こえた。
いつの間にか、編隊から一番離れている。

杉田
「さて、還りますか」

そう思い、速度を上げようとした。

その時……


「後ろ!回避!」

杉田
「え!?」

声が聞こえた。
単座の紫電改だから、他に乗っている者はいない。
しかし、無線からでも無い。
無線の声よりもはっきりした声……。
だが、一瞬の思考を終えると、直ぐ様回避行動に入る。
すると……

ドドドドド!
ダダダダダダダダ!

銃撃しながら突っ込んで来たのは……

杉田
「ペロハチ!!(P38の事)」

P38が二機降下しながら撃ってきた。
しかも、上には20機以上のP38がいた。

杉田
「ち、いったい何処から現れたんだ?」

悪態を吐きつつも、自分を襲った二機を追い、狙いを定める。

杉田
「さっきのお返しだ!」

ドドドドド!ドドドドド!

バキッ!
ゴワーン!

瞬く間に二機を撃墜する。しかし、まだ20機以上もいる。
他の紫電改も気になる。

杉田
「ん……あ!」

その時、P38の編隊が乱れた。
襲い掛かったのは、胴体に旭日軍艦旗の零戦。
第七艦隊の零戦である。

杉田
「…さて…もういっちょやりますか!」



結局、B24は全滅、ラエから発進したP38も20機以上が撃墜された。
なお、杉田庄一一飛曹はこの空戦において初陣ながらも5機を撃墜している。



次号へ
ご意見ご感想をお待ちしております。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。