更新について知ろう
☆データ情報☆
※今回の使用したデータは2018年10月13日現在のものです。
※作品情報->なろう小説API
※これらのデータは公式から提供されるものではなく、個人が集めたデータからの推測です。そのため実際の値から多少ずれがあります。ご承知おきください。
「今回のテーマは時間。主に投稿時間や更新頻度について見ていこう」
「小説家になろうの作者って、ものすごい更新頻度の人もいますよね。毎日5000文字を数年間とか続けている人ってすごい」
「まぁな、なろう作者には速筆の人もかなりいる。そのおかげで読書もはかどるな。では最初に作品の更新時間について見ていこう。どの時間帯に作品が更新されることが多いのか調べてみた。作品の更新時間を抜き出して時間ごとに分けて集計したぞ」
「やっぱり時間ごとにばらつきがありますね。20時くらいからと0時が多いんだ。やっぱり夜に更新する人が多いのかぁ。あと12時もとびでてますね。お昼に投稿する人も多いんだ」
「予約機能を使う人はキリのいい、0時や12時に設定する人が多いようだ。増えている理由はそこだな。それ以外は生活リズムに従って投稿する人が多いようだ。多くの人が睡眠をとる1時から6時は少ない」
「その時間帯は予約投稿する人もあんまりいないんですか?」
「そのようだな。そして読者も寝ているからな。このグラフは読者が少ない時間でもある。投稿が多い時間帯はそこそこ読者がいる。小説を読む時はいつだと思う」
「え、えーっと暇なときかな」
「ざっくりとだが、あっている。小説を読むことを仕事にしている人はほとんどいない。多くの場合、余暇時間に読むことが多い。あとは移動時間だな。電車やバスで読むという人も多い。それを考慮すると人が多い時間帯はこんなところだな。
・7~9時 学生や社会人が移動時間に読む
・12~13時 昼休みに読む
・17時~ 学校や仕事が終わり、学生や社会人が移動時間に読む
・20時~ 夕食が終わり寝るまでに読む
一番読者が多いのが、ゴールデンタイムの20時から24時くらいだな。そこに合わせて投稿する人も多いな」
「えー、じゃぁその時間に投稿すればいいんですか?」
「そうとも限らない。その時間帯は競合が多いから、新着に表示される時間も限られている。どちらかというと、自分の読者の対象が多い時間帯を選ぶのがいいな。もし、隙間時間に読むための小説なら、朝や夕方がよさそうだ。がっつり文字数多めの小説なら一気に読める夜だろうな。その辺を考えながら投稿すると新規読者が増えやすい。新着欄を誰が覗いているかを考えながら投稿するのがいいと思うぞ」
「へー、そうなんだ。ちょっと考えてみようかな」
「では次に投稿した分についても調べてみた」
「うわ、何ですかこのグラフは! 0のところだけ異様に伸びていて、後が平らですね。鍵カッコみたい」
「そういわれれば……。0の部分が多いのは予約投稿を使っている作品が多いことを表している。少なくとも0分は他の分に比べて10倍集中している。普通に考えれば、それぞれの重みは1/60だから約1.6%になるが、0だけ16%となっている。更新される6作品に1作品は予約投稿機能を使っているわけだ」
「あー、やっぱり。私もたまに使ってますし」
「常連読者や逆お気に入り登録者が少ない場合、新規読者を稼ぎたいときは予約機能はおすすめしない。小説家になろうには作品を投稿、更新したときには新着欄に載る。基本的にランキング以外では新規の読者はそこから獲得するしかない。しかしだな、その枠は限られていて載らないこともある。作品更新数が圧倒的に多い0分に投稿すると載らない可能性も高い」
「新規読者欲しい。えー、じゃぁ0以外ではどこがいいんですか?」
「では0をのぞいたグラフも見てみるぞ」
「すごく平らですね。徐々に減っている気もしますが」
「これは0を避けて、新着欄を狙って投稿する人が多少なりともいることを表している」
「ん? どういうことですか?」
「0直後の方が新着欄に残りやすいからだ。後半の59分に投稿すると次の0分で大量に作品が投稿されるからな。流されやすい。だから前半の方が多いということだな。まぁそこまで大きな違いはないが」
「へぇこんな事になっていたんですね。今度から手動投稿にしようかなぁ」
「とりあえず投稿時間についてはこんな感じだ。次は更新頻度について見ていこう」
「更新頻度ですか! 皆どれくらいで更新しているんだろう」
「更新頻度は完結作品と連載作品に分けて調べてみた。更新頻度は
更新頻度 = (最終更新日ー初回投稿日) / 話数
で計算している。これが1なら毎日更新、2なら2日に1回、3.5だと週2回、7だと週刊、30なら月刊という風に判別できる。まずは連載作品から見ていこう。1話だと判別できないから、5話以上の連載作品で集計してみた。いつもと同じように横軸は対数でとっている」
「一番多いのは7付近かぁ。ということは週1更新が多いのですか。ん? 1のところも飛び出てますね。毎日更新の人も多いんだ。あれ、先輩、1以下ってどういうことです?」
「1日に複数話投稿しているということを表している。例えば0.5なら1日に2話投稿している。書き貯めていて一気に投稿する人もそこそこいるようだな。あと、どうも更新頻度も正規対数分布に近い形になるようだ。多いのは0.5~30で1日2回~月1回のペースの連載だな。完結作品も見てみよう」
「なんだか形が違いますね。0って何ですか? 更新頻度が0?」
「0は一気に投稿したことを表している。要するに最終更新日と初回投稿日が一緒ということだ。完結までをすべて書き終えてから投稿している。完結済み作品の5作に1作は書き上げてから一気に投稿しているようだ。そして毎日投稿している作品が10%あるな。連載とは形が違うのもまた面白いところだ。どうも完結作品は書き終えてから一気に投稿する人や毎日きっかり更新する人が多いようだな。
さて最後は更新頻度と総合ポイントの関係だ。更新頻度によって何か変わるのか調べてみた」
「0が少ない! と思ったら完結作品ですか。やっぱり完結は優秀ですね。んーそんなに変わらない気もしますが、更新頻度が0とか30を超えると少し0が増えてますね」
「すでに書き終えていても、一気に投稿してしまうと見られない確率も上がるみたいだな。一気に投稿される0pt完結作品は約4000件ある。特にはじめて投稿する作者に多いようだ。逆お気に入り登録者もいないから全く見られず終わることも多いな。
書きあがっていても、一気に投稿することはあまりお勧めしない。何作か書いていて、それなりに交流がある人なら大丈夫だが、新規読者を増やしたい場合はやめたほうがいい。
また、このグラフだが更新頻度はあくまでも平均だからな。最初のころは毎日更新していたが、徐々に減ったり、数年後に再開したりすることもある。それも含めて平均を取ってしまう。なのでそこまで傾向がはっきり見えるわけではない。時系列の数値が取れればよかったのだが、さすがに無理だったな。参考程度に考えてくれればいい」
「なるほど」
「では連載の方も見ていく」
「こっちのほうは傾向がはっきりしていますね。こっちも更新頻度が1以下の0割合が多いです」
「これはまだ序盤だからかと思われる。話数が増えれば更新頻度は必然的に下がっていくからな。では1万ポイント以上の割合も見てみようか。最上位の作品はどのくらいの更新頻度なのか見てみる」
「かなりとんがってますね。1から30くらい? 真ん中は4くらいですか」
「そうだな、多いのは毎日更新~月1更新。最頻値は3.5付近。つまり週2回の更新だな。そのくらいのペースでも問題ないようだ。最後に散布図も見てみよう」
「真ん中あたりに固まってますねなんだか三角形な感じに見えますね」
「そうだな、さっきのグラフと同じように、週2あたりを頂点として徐々に下がるイメージだ。まぁ、そこまで大きな差はないので1日~10日に1回程度でも構わないと思うぞ。ただ文字数がたまるまでは読まれにくいから、数万文字までは更新頻度高めの方がいいかもな。」
「そっかぁ。じゃぁ、週2回でもよかったんだ」
「ああ。ただな、今までの話はポイントに関してだ。すでにブクマや評価を入れている常連読者のためには更新頻度は高めがいいぞ。更新頻度が高いと常連が喜ぶ可能性が多いな」
「なるほど! 常連さんのために頑張らないとですね。私、更新頑張ります!」
「(……ちょろいな)」
今回は更新頻度を見ていきました。連載作品に限って言えば週2更新が多いようですね。
概ね1日2回更新~隔週更新でしょうか。
ただ完結作品の場合は少し傾向が違っていて、書き終わってから投稿する人も多いようです。また連載よりも毎日更新する人が多いみたいですね。結構計画的に書いている人が多そうです。
更新頻度は週一程度でも問題ないと思いますが、読者としては多いほうがありがたいですね。
※今回の元ネタ
『謙虚、堅実をモットーに生きております!』
https://ncode.syosetu.com/n4029bs/
2013年7月より連載開始され、現在も連載中。
総合累計ランキング20位以内の中で唯一書籍化されていない作品。
元累計2位。
私が小説家になろうで2番目に好きな作品。
------あらすじ-------
主人公はある日、自分が少女漫画の登場人物の一人である事に気付く。
主人公に割り当てられた役は、庶民のヒロインをいじめ倒し、ヒロインと恋に落ちる御曹司との仲を引き裂く、典型的な『悪役お嬢様』だった。
物語の最後で、悪役お嬢様は破滅させられる。
悪役は消え、ヒロイン達は苦難を乗り越えて結ばれる。めでたしめでたし……
ってそんなの困るー! 漫画はそれで終われるけど、私には没落後の人生があるんだから!
皆は恋だ、愛だとどうぞお好きに騒いでいてくれてて結構。私は存在消してます。
えっ? 悪役がいないから物語が上手く進まない?
でも私は没落後を見据え、貯金と勉強に忙しいんです。
少しでも破滅を回避する為に関わりたくないんです。
前世はド庶民。現世はお金持ちの家の悪役お嬢様。
ジャンクフードの味が忘れられず、こっそり家を抜け出して、ポテチ買いに行ってます。
謙虚、堅実をモットーに生きております!
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多彩なキャラクターが魅力的で、作者が多くの文学作品を読んでいることを思わせるオマージュネタがいっぱい。
ユーモア溢れる一人称の文体でとても読みやすいし、とても綺麗。
海外の読者もレビューを書くくらいすごい作品。
最初のころの更新はすさまじく、あのまま更新が続いていれば、累計1位だったと思われる。
現在は1年程度更新されていないけど、いつか続きが書かれることを願っています。
年1更新でも全然いいのです。主人公の吉祥院麗華様の活躍を最後まで見とどけたい。
それだけが私の望みです。