番外編 小説家になろうの裏を知ろう4
☆データ情報☆
※今回の使用したデータは2018年10月13日現在のものです。
※年度ごとの登録者、作者数->なろう小説API&ユーザー検索を利用
※作品情報->なろう小説API
※これらのデータは公式から提供されるものではなく、個人が集めたデータからの推測です。そのため実際の値から多少ずれがあります。ご承知おきください。
「こんにちは、5000兆ポイント欲しい夕です! 番外編も早くも4回目! 今回も小説家なろうの裏の数値を見ていきますよ~」
「またこのパターンか、デジャブが……。ポイントがインフレしてるぞ。どこのジンバブエドルだよ」
「――時は21XX年。
小説家になろうは世界でも有数の小説投稿サイトとなっていた。
科学技術は進化し、VR空間に小説家になろうを作るプロジェクトが進行し、ついに実現する。
書いた小説の世界がVRで楽しめるとあって、多くの小説家になろうのユーザーが仮想空間を謳歌する。
しかし、それは罠で自発的ログアウトが不可能なデスゲームへと姿を変える。
5000兆ポイント稼ぐこと。それが囚われた作家たちに突き付けられた脱出の条件だった。
果たして、彼らは無事に脱出できるのか!?」
「まさかの展開だよ。殺す気まんまんじゃねぇか……」
「さて、今回もなろうの厳しい現実から逃避しながら、ニッチなグラフを見ていきますよ」
「総スルーかよ」
「イエス! ということで、まず始めになろう作者の総合ポイント事情を見ていきましょう。こんな感じになっています」
「あー、ブクマの時よりひどくない?」
「1%の作者が74%のポイントを所持しているのです。残りの26%のポイントは56%の作者が分け合っているのです。そして43%作者にはポイントはありません」
「ひどい現実だ」
「現実世界の所得分布もこんな感じなので、頑張ってポイントを稼ぐしかないのです。でも1%に入れたらポイントウハウハですよ」
「そんな簡単には入れたら苦労しねぇ」
「そのためのこの小説ですよ。この小説を読んでなろうのことを知れば、ある程度の高みには行けますよ」
「傾向とかわかればなんとかなるものなのか?」
「傾向と現状がわかっていれば、あとは工夫次第ですね。後々、攻略法についても見ていく予定なのでお楽しみにですね。ということで、宣伝はこんなところでいいでしょう。次に評価非表示作品数を見ていきます。実は小説家になろうでは評価を隠すことができるのです。ただその機能を使うと、ランキングには載らなくなりますが」
「そんな数値を調べてどうするんだ……んー、ほんとに誰得なグラフだな。約2千作品か。意外とあるのな。そういやいつもの、ふにゃふにゃのグラフはどうしたんだ? やめたのか?」
「うーん、なんだか見づらいって意見があったので、通常に戻しました。まぁ、私はMSゴシックとArialの組み合わせが好きなのでこっちでもいいんですけどね。ふにゃふにゃのグラフは可愛いから使っていたのですが、指数が誤解されたので変更しました。ということで今回からはMSゴシックとArialフォントで頑張りますよ」
「フォントとかほとんどの人が気にしてないと思うぞ」
「いやいや、ゴシック-Arial派や明朝-Century派とかいろいろな派閥があるのですよ。毎日血みどろの戦いが広げられています」
「ついていけない世界だ」
「フォントマニアは多分読者の中で10人くらいいるから。その人たちに届けばいいのです(`・ω・´)
ちなみに評価非表示の調べ方ですが、このデータ元のなろう小説APIでは評価非表示設定にすると強制的に総合ポイントが0にされます。ブクマがあっても0になります。なのでブクマ数が1以上なのに総合ポイントが0になっているものを検出しています。なのでブクマ0の作品は入ってないので現実にはもう少し多いのかなって思います」
「へぇ。もう変態の領域だな。その能力をもっと別のところで発揮するといいんじゃないかな」
「いやいや、この能力はここで発揮すべきです。やらいでか。ブクマ数は表示されるので、付けられたブクマ範囲でも集計してみましたよ」
「おー、結構ブクマされてるな」
「半数以上はそこまでブクマは多くないですが、中には100以上の作品もいくつかありますね。ただですね。その中の25件くらいは公式WEB雑誌『N-Star』の作品です。N-Starの作品はランキングに乗らないようにするため評価を公開しない設定にしています。書籍化作家の集まりなので、ブクマは大量にされていますね」
「なるほどな」
「残りの作者さんたちはポイントやランキングには興味がないのでしょう。好きな作品を書いているんじゃないのかなって思います」
「争いのない世界だ」
「まぁ、私は貪欲に評価を集めますよ! さて次はちょっと変わって、あらすじの文字数について見ていきましょうか」
「急に変わるのな」
「リクエストであらすじの文字数はどの辺がいいのかというのがありまして調べてみましたよ!」
「そういえばリクエストもやってたな」
「まずはあらすじ分布を見ていきましょう。皆さんはどの程度あらすじを書かれているのでしょうか。あらすじは最大1000文字書けますが、どの程度埋めているのか60万作品を集計してみました」
「おぉ、ほとんどの作品は50文字も書いていないのか……」
「50文字以下が35%ですね。100文字以下で約半分。250文字以下の作品が90%を占めています。1000文字限界まで使う人はほとんどいませんね。多くても600~700くらいじゃないですかね」
「ちなみにこの作品のあらすじの文字数は?」
「800文字」
「結構書いたんだな」
「注意書きとか足してたらいっぱいになっちゃった (・ω<) では本題のあらすじ文字数ごとの総合ポイントの割合を見ていきましょう。あらすじ文字数によってポイントが変わるのでしょうか」
「へぇ、意外と変わるもんだな。左端の方が低評価が多いな。やっぱりあらすじが短いとそんなに評価されないんだ……」
「あらすじ50文字以下の半分がポイント0です。文字数が増えれば徐々にその割合は減っていきます。あらすじが少ないと読まれにくい、探されにくいようですね。自分が読みたい作品か判断が付きにくいですし、検索キーワードに引っかかりにくいので見つからないのでしょうね」
「あらすじが増えれば、高ポイントが増えるんだな。ん、でも300からそんな変わっていないけど何かあるのか」
「多分これはあらすじの表示文字数が関係してますね。小説家になろうの閲覧ページのあらすじは、300文字以上の場合、こんな風に省略されます。なのでこの結果は、『続きを読む』を押して続きを表示してみる人があんまりいないことを表してますね」
「あぁ、そういうことなのか、でも、500~600文字からまた0割合が増えてるが?」
「うーん、この辺りは想像でしかないですが、わかりにくいのかもしれません。余計な情報を載せたり、詰め込んだりしてどんな話かよくわからなくなっているんでしょうね。それに検索とかで調べたときにこんな風にあらすじは表示されます」
「あぁ……すごく見づらいな」
「でしょ? 検索結果ではこんな風に改行や空行が抜かれるのです。文字数が多いとずらーっと、文字が並ぶことになります。そういうのが嫌いな人が一定数いるんじゃないかな」
「……なぁ、あらすじ文量減らさない?」
「……ちょっと考えました。でも大丈夫です。傾向としてはありますが、あらすじが多くてもポイントが高い作品はありますし、そこまで気にしなくてもいいかと思います! 要は中身なのです。それを示すために、最後に全体の散布図も載せておきましょう」
「左下に集中しているが、文字数少なくても多くても上位にはぽつぽつあるんだな。他にも要素がありそうだな」
「そこは、おいおい見ていきましょう。ということであらすじ文字数についての結論です。300文字~600文字くらいで読みたくなるようなあらすじを書きましょうということですね。それ以上は書いてもそこまで効果はないようです。書きすぎても逆効果。ただ、短くても長くてもポイントが高い作品もあるので絶対というわけではありません」
「ポイントにこだわりすぎないようにな」
「そうですよ! ちなみにポイント評価の仕方を知らない人もいるので説明しますが、最新話の下にこんなフォームがあるんですよ。文法、文章評価とストーリー評価のボタンを押して、評価するボタンをクリックすると、ポイント評価ってのができるんです。一度もやったことない人は、この作品で試してみてもいいですよ?」
「おいおい……確かポイントクレクレは規約違反じゃなかったか?」
「ふっふーん。もう、誤解を招く発言はダメですよ? 私は迷える読者に機能の説明をしただけなのですよ。別にポイントが欲しいからじゃないですよ? 読者のためなのですよ! あっ、でもポイントがあると嬉しいです。
ちなみに作者によっては評価されると更新速度が上がることもあるのでつけて損はないと思いますよ。ではまた次の番外編で会いましょう。ノシ」
あらすじって小説家になろうでは結構重要です。
自分が読みたい話かどうかの判断に使われ、違うと思ったらブラウザバックされます。
なるべく読みたくなるようなあらすじを書けるといいですね。
次回予告
「せーんぱーい」
「忙しい。後にしろ」
「冷たい! ちょっとー、聞いてくださいよ! なんとか順調にブクマや、ポイントは増えているんですが、感想がかかれないんです」
「さもありなん」
「感想がかかれないと、いいのか悪いのか判断つかないじゃないですか」
「すべてをつまびらかに」
「もう聞いてます!? 先輩!」
「はぁ。今ちょうど、700万文字の大作を読み終えたところだ。そして書く感想について悩んでいるんだ。少し放っておいてくれ」
「ちょっと! 扱いがひどくないですか! むきー!」
「良作を読み終えた充実感を邪魔するな。あとで聞いてやるからその辺で待機しておけ」
「ひどい!」
次回、小説家になろうを知ろう「感想好きの下剋上 ~感想をもらうためには手段を選んでいられません~」