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卑しい系タイプ
 < 母なる大地の恵みに 感謝します! >

「それではみなさん、お召し上がりください。」
妖怪たちは楽しそうに、それぞれに「は〜い。」と言い合って食べ始めた。
彼らの箸が牛肉ばかりに向かったので、姉さんは叱った。
「お肉ばっかり食べないようにしましょう〜〜!」
妖怪たちは、それぞれに素直に「は〜い!」と答えた。
相変わらず、カッパはおどけた表情で、窓の外からこちらを覗いていた。
姉さんが睨みつけると、カッパは、あっかんべ〜をして、いなくなった。
「カッパは蛙と魚しか食べないのに、変ねえ。」
駄洒落坊主が、
「きっと、姉さんに新年の挨拶をしに来たんですよ。」と、言った。
若者が、遠慮しながら言った。
「寂しかったんじゃないんですか?」
窓の外では、妖怪ガソリン猿人が小雨の中、木の下で寂しくたたずんでいた。
「あの妖怪ガソリン猿人、なんだか可哀想だなあ~。」
姉さんが、「自業自得よ。」と言うと、お父さんが若者に、「高坂さんは、心が優しいだね。」と言った。
姉さんが、「癒し系ってタイプね。」と言った。
若者は照れた様子で、「そうですかねえ。」と答えた。
駄洒落坊主が姉さんに、「じゃあ、おいらは何タイプ?」と尋ねてきた。
姉さんは、「あんたは、いやしい系タイプ!」と答えた。みんなは大笑いした。
駄洒落坊主が、「まいった参った、天満宮!」と言いながら、牛肉をつかもうとしたので、姉さんが怒った。
「あんた、さっきから肉ばっかり食べてるじゃない。豆腐とかコンニャクとか春菊とかも食べてよ!」
駄洒落坊主は、しぶしぶ「は〜い。」と答え、糸コンニャクをつかんだ。
姉さんは、台所に行き、おからを持ってきた。
「はい、おから!」
駄洒落坊主が、口を尖らせて、「また、おから!」と言うと、
姉さんは、「おから、余ってるから。」と答えた。
駄洒落坊主は、「おからは食べると、かがなになって、おならになるんだよな〜。」と、ぼやいた。姉さん以外は、みんな笑った。
若い特攻隊の亡霊も、久しぶりに笑った。
テレビでは、世界遺産の番組をやっていた。
駄洒落坊主が、「おいらたちは、世界異端!」と、大きな声で言った。
赤鬼と青鬼は、「いいこと言うねえ。」「いいこと言うねえ。」と、言い合った。
姉さんが、春菊を食べている若者の方を見ながら言った。
「お父さん見て、死神が目を見開いて、こっちを見てるわ。」
お父さんは、死神に気付かれないように、ちらっと死神を見た。みんなも、ちらっと見た。
「ほんとだ。」
死神が、眉間にしわを寄せ、すき焼きを凝視していた。






この小説は、<妖精スミレちゃん>に続きます。

同作者の最新作は、人間村 です。

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