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  春風 作者:給湯器
GW 第5話


満足気にファミレスから出て来た千秋と、
美波にお礼を言いながら出てくる壱春。



「美波先輩…今日は助かりました!!」



「気にしなくていいよぉー! また来てねぇー。 それと……ちょっと千秋ぃー!!? 」


美波に呼び止められ、歩き出していた千秋が『しつこいなぁ』と言わんばかりの表情で美波を見る。



「……ちゃんと今日の夜お金返すってばーーっ!! 」



「それは当然でしょぉー! 私が言いたいのは、春坊に余り『迷惑』かけ無い様にしなさいって事ぉー!! 後は…春坊と一緒に『ラブホ』になんて入ったら許さないからねぇ!!?? 」



美波のその言葉に、千秋は眉をつり上げて少し怒鳴る様に答えた。


「お姉ちゃんじゃないんだから、ラ…ラブ………『ラブホ』何て行かないもんっ!!」



そしてもう一度歩き出した千秋を、今度は壱春が慌てて止める。



「オイ千秋っ。逆だ逆っ!!ソッチじゃねぇ。買い物しに来たんだから商店街の方に向かえよ! それとも……金も持たずに飯だけ食いに来たのかお前わ?? 」



苦笑いを浮かべ千秋を見ている壱春と美波。
千秋は顔を真っ赤にして2人を睨みながら、


「…う、うるさいうるさーーーいっ!! 買い物でしょっ!? 忘れてないもんっ!!!」



そう言い終わると同時に壱春の手を握ると、引っ張る様にして勢いよく歩き出す千秋と


「ちょっと待てよっ。」


千秋を止めながらも、歩幅を合わせる様にして歩き出し、
美波に振り返り、笑顔で軽く頭を下げた壱春。

美波も笑顔で手を振りながら
2人の歩いて行く姿を見て『微笑む』…


のをやめて、自分の働いているファミレスの前で大声で叫ぶ。



「千秋ぃぃっ!!!あんた何どさくさに紛れて、春坊の手を握ってるのよぉーー!!! はなしなさぁぁーーーぃっ!!!!!」





美波の商店街中に響いていたかもしれないような大きな声に、
町中を行き交う人達の視線が…
壱春に次々と突き刺さっていた…。





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