海の家でバイト 第8話
「お前の周りは賑やかでいつも楽しそうだなー?!サンタ!!アハハッ!」
騒がしい海の家を飛び出し、ゴミ袋を持って歩いている壱春に声を掛けるのは、自分の座るシートの周辺にビールの缶を何本も散乱させ、最高に上機嫌な柚先生。
その横でシートに突っ伏し、仰向けでオレンジ色に染まり始めた日の光を背中に浴びている美希。
「柚先生に美希さん……2人は海に何しにきたんすか? 」
「何って勿論海水浴だろーっ!!」
「海水浴ねー…それで少しは泳いだんすか? 」
空になったビールの缶をゴミ袋へと詰めながら、壱春は海水浴へとやって来たと言い切る柚先生へと視線を向ける。
「いやいや、酔っ払って泳ぐと危ないじゃん!!まぁ、まだまだ余裕だけどなっ!ハハハっ!!」
海の家で何杯も生ビールを飲んだ後、浜辺で1人…10本も缶ビールを飲み続けてまだまだ余裕と言う柚先生の顔は、酔っ払っているからなのか、それとも日に焼けたせいなのか少しだけ赤い。
「美希さんは海に入らないんすか? 」
「今日の私にそんな体力は残って無いよ春壱……。」
「……。」
姉妹2人のわざわざ海に来て迄ダラダラと過ごす中々のだめっぷりに、色んな意味で無言で感心していた壱春は、缶を拾い終わるとその場をゆっくりと立ち去ろうとしたが、急に自分のバッグをあさり始めた柚先生が呼び止めた。
「あー、サンタ!待ちなさい!」
「………ハイ? 」
呼び止めてきた柚先生のその表情が、見るからにニヤついていた事に嫌な予感がした壱春だったが足を止めて立ち止まる。
「背中に日焼け止め塗ってくれよ、日焼け止めっ!!!」
「……へ?!」
壱春に日焼け止めを手渡した柚先生は美希と同様にうつ伏せになると、水着のヒモの結び目をスッとほどく。
「日焼け止めって…い、今さらっすかっ?!」
「いいじゃないかよ別にさーっ!んっ?? なんだサンタお前てれてるのか?!」
壱春のうろたえる様子を見て更にニヤニヤと笑みを浮かべる柚先生の背中には、壱春が言う様に、もう既に着用していたビキニの日焼けの後がクッキリと残っている。
そしてそのまま壱春の目線が向かうのは、うつ伏せになった身体からはみ出る柚先生の胸。
思わず生唾を飲む壱春に対して、美希は『スケベ』とボソリと呟き、その言葉に壱春は慌てて視線を海辺へとそらしていた。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。