楽しい火曜日 第4話
「斉藤先生!」
中に入り保険医の『斉藤遥』《さいとうはるか》に声をかける。
「おはよう壱春君。今日も元気そうだねー。 千秋ちゃんは…………壱春君のお姫様抱っこで、興奮して鼻血出しちゃったのかな? 」
冗談を言いながら、壱春と千秋に近づき、顔を覗き込む斉藤先生。
「ちっ…違うもん!」
斉藤先生の言葉に、慌てて壱春の腕の中から飛び出す千秋。
そんな、『元気な千秋』の姿を見て
「…それじゃぁ斉藤先生、後はお願いしますね。自分はそろそろ教室戻るんで!」
「了解。ご苦労様…壱春君。」
そう言い、『ティッシュ』を千秋に渡しながら、壱春を笑顔で見送る斉藤先生…。
壱春は軽く頭を下げドアに手をかける。
「ハッ…ハルちゃん!」
「何だぁー? 」
「…保健室まで運んでくれて…あ…ありがと……。」
鼻をティッシュで拭いながら、お礼を言う千秋。
昨日からやけに素直な千秋に調子がくるいながらも、壱春は親指を立て
「……おうっ。」
そう言いながらドアを閉め、教室へと向かった。
「2人は、相変わらず仲がいいわねー。」
斉藤先生の言葉に千秋は、『自分の赤い顔』を見られないように、下を向きながら話しかけた。
「あの斉藤先生…今の事は柚先生には内緒に…」
「えっ柚先生? 柚希ならソコで寝てるわよー。」
斉藤先生の指差す方向を、ゆっくりと…本当に……ゆっくりと……振り向く…。
千秋が振り向くと同時に、ベッドを仕切るカーテンが、『シャッ』っと音をたてて開く。
ベッドの上には…あぐらをかいて座り、『ニヤニヤ』と笑っている柚先生…。
そして千秋と目が合うと…
もう一度『ニヤッ』っと柚先生は大きく笑った…。
その笑顔に……千秋は一瞬で目をそらした……。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。