大切な…月曜日第4話
「…なにしてるの? 」
「ノッ!ノックしてよお姉ちゃんっ! 」
千秋はジュースを机の上に置き振り返り、部屋の扉の前に立つ美波を見る。
「声もかけたし、ノックもしましたー。机の前でボーッと立って…何してたの? 」
「別に…何もしてないもん。」
「怪しいなぁー…。まぁいいけどねぇー。」
美波は千秋の部屋の窓に向かって歩き出す。
「どうしたの?」
窓を開けようとしている美波に千秋が問いかける。
「晩御飯に『春坊』誘うのよぉー。」
嬉しそうに笑う美波。
「ハルちゃんなら…まだジムに行ってるんじゃないかなぁー。」
千秋も窓を覗きながら言う。
確かに壱春の部屋の明かりがついていない。
「えぇぇ…!? せっかく『春坊』とご飯食べれると思って楽しみにしてたのにぃー。」
美波は少し落ち込みながらも、携帯を取り出して電話をかける…勿論壱春に。
…
……
「…あっ!もしもし春っっ『…電波の通…』」
携帯電話から聞こえるのは…『電源が入ってない事』を伝えるメッセージ。
「…お姉ちゃん電話通じたー? 」
千秋は、美波に背中を向け、壱春から貰ったオレンジジュースを、バックの中にしまいながら聞いた。
「…でない……。」
「そっか。今日は一緒に晩ご飯食べれないね。」
美波は、千秋の後ろ姿をチラッと見て、もう一度自分の携帯を見て考え込む…。
「…怪しい。…もしかして、浮気してるんじゃ!? 」
「えっ!? 」
美波の言葉に驚き、千秋は振り返り問いかけた。
「お姉ちゃん…『浮気』って言葉の意味……知ってるよ…ね!? 」
「知ってるわよっ!!」
美波は千秋を『キッ』と睨み言葉を続ける。
「彼女がいるのに、他の異性と仲良くしたりする事よ! 」
知ってるのに…
「…ハルちゃんは誰とも付き合ってないよね? じゃぁ…浮気もなにもないじゃん。」
「…! とっ!とにかくっ!! 春坊を捕まえて問い詰めてくる! 」
美波は千秋の部屋を飛び出し、階段を勢いよく降りていく…。
そして玄関のドアが『バタン』と大きな音をたてて閉まるのが分かった。
…
10秒程して、階段を勢いよく駆け上がる音と共に、千秋の部屋のドアが開く。
「千秋っ!春坊の……壱春の通ってるジムは何処なのよっ! 」
『……お姉ちゃん……。』
千秋は、姉の…美波の『妄想』と『暴走っぷり』に…溜め息をついていた…。
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