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  春風 作者:給湯器
大切な…月曜日 第1話


「…って事で、明日は学年全体で『身体測定』が有るから、忘れ物するなよー! あと、サンタと沢尻は放課後教職員室な!? 」


月曜の授業も終わり、次の日の連絡事項を伝える柚先生。
他の生徒と同じ様に、返事を返す壱春と、
『無言』で頷く千秋…。


「壱やんは居残りの常連だねー! 」

壱春を見て、笑いながら教室を出ていく広幸と、

「じゃーまた明日なっ! 」

と、苦笑いを浮かべる健太。


「…おーぅ。」

軽く手を上げ、二人を見送り、壱春は千秋に声を掛ける…。


「俺たちも行くか千秋!? 」


「…。」


又しても無言で頷く千秋。
……。
2人して無言で教職員室に向かう壱春と千秋。


「…失礼しまーす。 」

壱春がドアを開き、その後に千秋が続く。



「ほら、サンタ」


昨日柚先生の家に忘れたゲームソフトを、壱春に手渡す。


「あっどうも。有難うございます。」


「教室で渡しても良かったんだけど、他の生徒も居たからな! …サンタの呼び出しはそれだけだ! 帰っていいぞーー。」


隣の千秋を見て…柚先生に質問する。


「雑用って結構時間かかるんですか? 」


「んー…ちょっと聞きたい事があるだけだから、10分ぐらいかな? 」


柚先生の答えを聞いて、千秋に話しかける。

「んじゃ外で待ってるわ……。」

それだけを千秋に言うと、壱春は『失礼しましたー』と教職員室のドアを閉めた…。


「…沢尻。」


「…何ですか?」


「沢尻は…サンタに大切にされてるんだなー…。」

柚先生は優しい笑顔で千秋に話しかけた。

「『大切』に…ですか? 」


柚先生の言葉に千秋は少し驚き、柚先生は

『何だ!?そう思ってなかったのか?? 』

と千秋を見て不思議そうな顔をした。


「まぁ…沢尻とサンタは昔からの仲って聞くし、それが当たり前過ぎるのかもしれないなー! 」

柚先生はそう言って、手に持っていたペンを『クルクル』っと回していた。
そして、何かを思い出し、千秋に質問する…

「あっ!そうそう!『聞きたい事』ってのは生徒会長の事何だが…急に『生徒会長を辞める』って言ってるらしくて、担当の先生が困ってるんだよなー…。」


「そっ、そうなんですかっ!?」


身を乗り出し柚先生に聞くと、

「何か、好きな人の為に『花嫁修行』するとか…言ってたらしいぞ!? 」

と、言いながら苦笑いを浮かべる柚先生に…千秋は真顔で…、


「それは、お姉ちゃんの『妄想』です!! 絶対に辞めさせないで下さいっ!!」


と、叫びにも近い、大きな声で柚先生に言う千秋。

柚先生は一瞬驚いたが、いつもの表情に戻り…

「そっか…分かった。 まぁ、沢尻に聞きたかった事はそんなとこだし…サンタも待ってるみたいだから、もう帰ってもいいぞ! 」


「…失礼しましたっ!」

少し興奮したまま教職員室を出る千秋に、柚先生は苦笑いを浮かべ…


『面白いな…沢尻姉妹…』

そう思いながら、またペンをクルクル回し、机の上の書類に目を通していた。




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