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  春風 作者:給湯器
日曜日 第1話


…晩御飯から2日後の日曜日。

大手電気店で買い物をしようとする壱春と千秋。


「無理して着いてこなくても、良かったんだぞ? 」

身体の大きな壱春と違い、どうも人混みの苦手そうな千秋が、『はぐれないように』と、一生懸命着いてくる…。



やっと、壱春は目的の売り場へとつき、商品を探す。


…沢尻家で晩御飯をご馳走になった時、千秋が隠していた物は、壱春が、新作が出る度に買っている『サッカーゲーム』のソフト…。それは見事に真っ二つに割れていた……。


いつもなら『新品』で買うのだが、一度プレイした物を高い値段で買う気はしないので、『中古』を探し、千秋と2人でゲームショプや電気店を色々と回っていた…。



『やっとみつけた! 』

見た事のあるパッケージを眺め、手に取る。

少しして、千秋が隣にやって来て、

「ハルちゃん!見つけたぁ? 」



「…何はぐれてるんだよ! 」

軽い口調で、千秋の帽子を持ち上げる。
千秋は慌てた様子で、

「髪の毛ボサボサだから駄目ぇ! 」


壱春の手から帽子を奪うと、また髪の毛を押さえ込むようにして被り直す千秋。


「んじゃ、俺はレジに行ってくるからココで大人しく待ってろよ! …あと、…」


千秋の頭をポンポンと叩きながら、言葉を続ける壱春。

「知らない人にお菓子とか貰って、ついていっちゃ駄目だぞ? 」


「子供じゃ無いもん! 」

ニヤニヤ笑いながらレジに向かう壱春を、頬を膨らませ睨む千秋。

「…」


「…」





「………。」


…10分後壱春は戻ってきた。

「わりぃわりぃ。混んでてさ!」


千秋は腰をモジモジしながら

「ハルちゃん、遅いよぉ! 私…おっ…お手洗い行ってくるッ!」


そう言いながら、トイレのある方へと進んでいく…。



壱春は、トイレの外に設置されてあるベンチに腰掛け、千秋を待つ……。



「おっ!?『サンタ』! 」


聞き慣れた『柚先生』の声に顔を上げるが、最初分からなかった…

だらしないジャージ姿の先生とは雰囲気が違ったのだ。


少し長めの髪を、1つに束ねお団子頭にし、黒のタートルネックに紺色のスキニー、紫色のパンプスとバッグ。


『…やっぱりこの人美人だな…。』


壱春の隣に腰掛けてくる『柚先生』を見る…。
柚先生は壱春の視線に気付き


「…ところで、サンタは何してたんだ ?」


「あぁー、俺は…」

柚先生の質問に答える前に千秋の声…

「ハルちゃん!知らない女の人と話しちゃ駄目ぇぇ!!! 」


千秋を一度見て、視線を柚先生に戻し、


「…アイツ待ってました…。」


『千秋の大きな声』に驚いていた柚先生に、苦笑いを浮かべながら答える壱春…。







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