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  春風 作者:給湯器
仕事の都合で3日程執筆できません。
新学期の始まり 第5話


「『なるほどぉ』…じゃ無いわよ春坊ぉっ?!私の目はぁー…腐ってなんかないんだからぁっー!!」

大声で叫びながら何度も何度も背中を叩き続ける美波から逃げる様に距離をとる壱春。

「イタタっ!…その言葉自体は言って無いはずなんすけど…よく分かりましたね? 」

「態度を見れば分かりますぅーっ!!バレバレなんだよっ春坊わぁっ!!」

顔を赤くして頬を膨らませる美波は、逃げ出した壱春を真剣に追い掛け始めた。
滅多に見ない美波のその表情に、壱春も徐々に走るスピードを上げて本気で逃げ出した。

そんな2人の様子を見ていた千秋は、放り投げられた美波の鞄を溜め息混じりに拾い上げると、ユックリと自分の家の方へと向かい歩いて行く。

……。

「出て来なさぁーい!春坊ぉー?!…チッ…見失っちゃったかぁー…。」

辺りをキョロキョロと見渡し、舌打ちをして悔しそうな表情を浮かべて公園を後にする美波。


咄嗟に公園の木に上って難を逃れた壱春はその姿を確認するとホッと一息つく。


「…春君? そんな所で何してるんですか? 」

そんな壱春に気付いて話し掛けるのは、制服姿に買い物袋を持った小雪。

「あっ、…小雪先輩どーも。えーっとコレはちょっとしたかくれんぼの途中です。」


ばつの悪そうな表情で答えながら苦笑いを浮かべる壱春に不思議そうな表情だった小雪も笑顔を向けていた。

「そうなんですかー。私はてっきりそこから覗きでもしてるのかと思いましたよー? 」


「………あぁー……、美波先輩にいつもどんな事を聞いているのか解らないっすけど、真に受けないでくださいね?? 」


小雪の中で自分と言う存在がどんなキャラになっているのかは怖くて聞けないが、確実に変な位置付けになっている事に、壱春は少し残念そうに口を開き、そして上っていた木から飛び降りる。

そんな壱春を見て小雪は再び微笑んでいた。

「ふふっ。肩に葉っぱ着いてますよ? 」


不意に近付き伸ばされた小雪の右手は、壱春の左肩に着いた木の葉を優しく払いのけた。
「あっ、すいません!」

苦笑いしながら何度か頭を下げる壱春は、少しだけ頬を染める。


誰が見ても仲の良い2人の姿を目撃したのは勿論、美波。

壱春を見失った公園に再びやって来た美波は、壱春と小雪の姿を見てしばし固まり、そして勢い良く走り出すと壱春と小雪の間に割り込んだ。


「春坊ぉー…何鼻の下伸ばしてるのぉーっ?!」

「げっっ!?美波先輩っ?!」


真剣な表情でやって来た美波を見て後退りする壱春だが、美波はその壱春よりも一緒に居た小雪に食い付き始めていた。





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