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学園序列最底辺の出戻り少年は、サクッと学園最強になられるようです 作者:こしひかり

帰還

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真意


 今回は短め。区切りが難しい……



 「しっかしまたメンドクサイ奴に目を付けられたなぁ」

 最後の一欠けらとなった焼きそばパンを口に放り込んだ隼人に、いろはは同意とばかりに重々しく頷いた。

 「それなぁ……紫道(あれ)が美少女だったってんならまだ許せるんだけどな」

 今のところ色恋にそれほど興味は無いが、それでも難癖付けられて絡まれるのなら野郎よりは可愛い女の子の方が百倍マシだ。マンガみたいなボーイミーツガールはやはりフィクションの中の話だけかといろはは肩を落とした。

 「いや待て。実は紫道が美少女だったっていう可能性もあるとは思わないか?」

 「これっぽっちも思わないな。よしんば女だとしても、あれはとても美少女と言える顔じゃないだろう」 

 隼人の冗談に、想像もしたくないといった口調で切り捨てるいろは。
 脂ぎった顔にポツポツと浮かぶニキビ面。紫道女性説よりも先に紫道蟾蜍(ヒキガエル)説を上げるべきじゃないかと思わなくもなかったが、流石にそこまでは口にすることはなかった。

 「ハッ。確かに。

 ―――けどだからって、ああもあからさまに(、、、、、、)挑発しなくても(、、、、、、、)いいだろうが(、、、、、、)

 それまで焼きそばパンを包んでいたラップを手慰みに小さく丸めていた隼人が、球体になり圧縮されていたそれを軽々とペシャンコに(、、、、、、)潰して見せた(、、、、、、)

 いろはと狩夜。どちらの味方をしたいかと訊かれたら迷うことなくいろはを選び(、、、、、、)たい(、、)と思っている隼人だからこそ、そう訊ねずにはいられなかった。

 「今のお前がどんだけやれる(、、、)のかは知らねぇ。それは俺だけじゃなくてみんなそうだ。紫道も含めてな。だからあの時、お前さえ最後まで無能のフリをしてたら丸く収まった筈だ。紫道もお前にもう関わろうとは思わなかった筈だぜ」

 だというのに最後の最後。いろはは狩夜に対し不必要と思われる挑発を行ってしまった。その結果招いたのが狩夜からの強い警戒心と敵愾心だ。もし隼人の言う通り、いろはがあのまま無能のフリを貫き通し、何の害ともならない存在なのだと狩夜から判断されていたら、きっと今頃狩夜からいろはに向けられていたものは“無関心”であったことに間違いはなかった。

 「俺としては紫道よりもお前の味方になりたいとは思っている。幼馴染みってのもあるし、一人の人間として見ても紫道よりお前の方がずっと良い奴だからな。

 けどそいつは感情の上での話だ。結果を重視する(、、、、、、、)なら、俺も藤咲も(、、、、、、、)紫道に付くつもりだぜ(、、、、、、、、、、)

 きっぱりとそう言い切る隼人。その言葉に――――――一切の嘘や偽りが含まれていないことを、いろはは即座に直感したのだった。


 (そうだった。昔から、隼人はこういう奴だった)

 当たり前過ぎてすっかり忘れていた。――“川島隼人は滅多に嘘を吐かない人間”であったことに。

 (そんな隼人と嘘塗れの自分が友達だなんてな)

 全くと言ってもいいほどに正反対の自分と隼人。そんな自分たちがこれまで離縁するでもなく、仲良くやれていたというのだから我ながら驚きである(ついこの間まで疎遠になってたが)

 それとも……あれか。マンガとかで偶に目にする、“正反対の人間性だからこそ仲良くやれていた”とかというやつだろうか。だとしたらマンガみたいなボーイミーツガールは無かったが実はボーイミーツボーイはあった訳だ、といろはは薄っすらと唇に笑みを浮かべるのであった。


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