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作:天川 榎



第二回  地獄変














たぶんそれは、夢なんじゃないか?非現実と現実の狭間が、俺の中で狂い始めた。どれもこれも



彼奴のせいだ。


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第二回  地獄変
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目覚めると、既に風景が様変わりしていた。
今まで殺風景な部屋から、青空とコンクリートビルが軒を連ねている市街地になっていた。

「ここが、未来か・・・」

俺自身も、既にこの現実に半ば諦めかけていた。

「やあ。元気!?顔色悪いな、お前」

何処か機械的、だが人間味のある声がタイムマシーン内に響き渡った。

「だ、誰だよ。タイムマシーンには俺しか居ないはずだが」

俺の背筋に、ドライアイスをぶつけられた様な衝撃が走った。手が小刻みに振動している。
(もしかして、未来人に見つかった?やべぇ!!殺される・・・)
「お前、実は独身だろ」
「は?」

その声の主の正体は直ぐに分かった。彼奴が仕掛けた、オペレーションロボット「セレス」だった。

(何でこんなモンが入ってんだよ!ビックリしたぜ)

「ところで、この世界の西暦は何年だ?」
「3052年、ってとこかな」
「ってとこかな、ってちょっと!俺が居た時代からざっと1052年後か。何でこんなとこ来ちゃったんだよ・・・」



「あなたは、使命が有るから未来に来ることが出来たのです」



セレスは、声色を変え、常人には理解不能な宣言を俺に投げかけた。


「どういうことだよ。説明してくれ」
「つまり、『未来に影響を及ぼす者しか、時空を超えられない。』ということです。よって、あなたは、「選ばれし者」とでも言っておきましょう」
「へぇ。で?」
「で、って言われても、困る」
「使えねーロボットだな」
「この世界では、「ロボット」は差別用語です。失礼な人間です。この世界では、「ロボット」ではなく、「アンドロイド」と呼んで下さい」
「さっき自分のこと、「ロボット」って言ったじゃん」
「あ!」


そんなこんなで、人間とロボッ、じゃなくて、アンドロイドという異色のパーティが出来上がった。

                      *
 そろそろ、タイムマシーンも飽きたので、外の空気を吸うことにした。

昔と変わらず、無機質な世界に緑のスペース。人間は、考えが短絡的。この辺全部緑にして、コンクリ塔達を一本に纏めれば、地球温暖化だって・・・そういえば、昔に比べて涼しいっていうか、寒い!

「なんか、寒くないか?」
「私は別に。なにしろ「アンドロイド」ですから。あと、ついでに言っておくけど、後もう少しで地球は氷河期に突入するんだって」
「え?」
「だから、今地球の季節は「かいすいけつひょう」っていう名前になったんだ。」
「じゃあ、「地球温暖化」はどうなったんだ?」
「地球温暖化か。懐かしいな。地球温暖化は、実はデマ。地球には、「温暖期」っていうものがあることに、気づいたんだ。ほら、よく考えてみて。最近噴火や地震が多いじゃん」
「あ!そういうことか」
「そう。つまり、知らず知らずに、熱は色々な所から放たれていた、っていう訳」
「っていうか、ホントかよ」

内心、ココは本当に未来なのか、疑問だった。やけに、俺の時代に有ったものが、未だ地球に居座ってやがる。もしかして、旧市街地か?

「着いたよ。ここが、貴方が住んでいた、「旧市街地」です」


それは、あまりにも、目を瞑りたい光景だった。

最初に見た物は、美化された物だと、ようやく気づいた。

「ここは、「第三次世界大戦」で、核爆弾が炸裂した町、「青木町」。今は、世界遺産として、保存されているわ」
「そんな・・・、ふざけんな!そんな訳あるか。「ニホン」は、戦争しないんじゃなかったのか?」
「そんなの、嘘に決まってるじゃん。「ニホン」は、中国とアメリカ合衆国との戦いに巻き込まれ、中国側に付いた。それの報復として、ココに核爆弾を落とした。訳の分からない内容で、ココは跡形も無く破壊された::。
 その後、中国は、その報復として、アメリカ合衆国を総攻撃した。そして、中国の大勝利に終わった」

「そう、なんだ」

俺は、後に続く言葉が思い浮かばなかった。

「あなたには、この現実を阻止するために、働いてもらいます」


「え?それとこれとは、関係無いだろ」
「実は、時空分岐は、貴方の決断から始まっていたのです」




(第二回 終)







すいません!
昨日更新するはずでしたが、間に合わなかったので、勘弁して下さい。











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