*キミ雲*
青い空
泳ぐ雲
つかみ取ろうと
手を空へ
グンと
突き立てて伸ばしても
指の隙間
スルスルと
すり抜けて
ふわふわ……
僕を置いて
遠く行く
僕を置いて……
あぁ――
空泳ぐ雲も
人の心も
この手に沈める事は
出来なくて
あぁ――
いつも瞳を
埋めるから
『分かっている』
なんて思いこんでいた
気付かない間に
キミの心
僕の知らない
空を泳いでた
ずっと近くにあったのに
ずっと近くで見てたのに
気付かない間に
キミの瞳
僕とは違う
日々を追ってた
いつか遠くへ行くんだね
いつか離れていくんだね
ほんの少しの間だけでも
一緒に日々を泳いでくれて
とても
とても
“ありがとう”
青い空
揺れる道
目に映そうと
歩み止め
くるりと
後ろを振り向いても
暑い光
ぎらぎらと
景色をぼかして
ゆらゆら……
僕に何も
見せはしない
僕には何も
見れはしない
あぁ――
思えばキミに
出会ったあの日と
今のゆら空は
似ているね
あぁ――
あの頃キミは
僕と同じで
惑う心と
闘ってた
2人で日々を
迷いながら
笑いながら
答え探してた
そんなあの日々なつかしいな
そんなあの日々恋しいな
キミは先に
未来を見つけて
ボクは未だに
過去を見つめて
キミはどんどん遠く行く
キミはどんどん離れてく
ほんの少しの間だけでも
一緒に日々を泳いだ事
いつか
キミは
忘れてしまうかな?
もしも
キミが
忘れてしまっても……
ボクの中で
ずっと
日々が生きていくのかな?
雲はどんどん離れてく
キミもどんどん離れてく
だけど
ちゃんと笑って見送るよ
ボクの中で
日々は生きていくから――
きっと、
ずっと。
【あんにゅい日和】
雲の涙に打たれて
木々がうなだれて
あんにゅい
雨の匂いに包まれて
洗濯物しなびて
あんにゅい
けだるい
けだるい
景色が見える
けだるい
けだるい
体が弱る
布団が言う
『もうちょっと寝ていなよ』
心地いいその響きに
とけ込んでいたいなぁ……
時計が言う
『もう起きなきゃ遅刻する』
窮屈なルールの中
それでも負けてはダメだよね……
雫が奏でるシンフォニーに
紫陽花が輝いて
キラキラ
碧々とした空気に
カエルが胸張って
ゲコゲコ
けだるい
けだるい
日和の中
こんなに
凛々しい
モノもいる
布団が言う
『今日ぐらい甘えれば?』
優しい夢の渦へ
意識引きずられ……
時計が言う
『怠け心は捨てなさい』
カエルや紫陽花
見習わなきゃね……
そして心が言う
『甘えることも悪くない
けど、立たなきゃならない時もある』
時計はもう
ボクを起こし疲れて
眠りについちゃった……
見つめなきゃ
立たなくちゃ
自分の瞳で
自分の足で
新しい日を――
頭が回る
靄のような倦怠感
夢中になって
追い払ったら
“今日”が廻る
昨日と同じようで
ちょっと違う日々と
瞳がちゃんと
向き合ってる
心がちゃんと
進もうとしてる――
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