第九百九話 かつてのイギリスは
第九百九話 かつてのイギリスは
今でこそ子供達のヒーローの一人になれているイギリスですが昔は長い間友達というものが一人もいませんでした。見事なまでにいなかったのです。
「今は一応いつも五人いるからましか」
「御前誰なんだぜ?」
「手前には聞いてねえから安心してキムチうどん食ってろ」
いきなりいつもの如くイギリスの顔を見て尋ねてきた韓国に対してあっさりと返します。ついでにかなりうんざりした顔になっていますが。
「大体手前は何時まで生徒会長やってんだ。日本ばかり言葉に出して俺やフランスは殆ど眼中にねえようだけれどな」
「俺は日本にさえ勝てればそれでいいんだぜ」
「だからわかったからキムチうどん食ってろ」
実は生徒会には今彼と韓国しかいません。まことに孤独な状況であります。それでも今はイギリスは孤独感を味わってはいません。
「もうすぐしたらフランスも戻って来るからな。それにな」
「ああ、フランスさんこちらでしたか」
ここで日本が生徒会室に入って来たのでした。
「ちょっと来て欲しいのですが」
「ああ、どうしたんだ?」
「新聞部のインタヴューを受けて欲しくて。生徒会のお仕事も手伝わせてもらいますよ」
「いや、生徒会の仕事はいいけれどな」
それについてはいいというイギリスでした。
「それでもインタヴューか。ちょっと待っていてくれよ」
「はい、わかりました」
(今ではこいつもいてくれるしな)
心の中でこんなことも言うイギリスでした。
(寂しくないからな)
「次はこの仕事をやるんだぜ」
「・・・・・・たまには自分で仕事をやれよ、こら」
考えている傍から生徒会長に山の如き仕事を押し付けられてむっとした顔にはなります。けれど今は寂しくないイギリスなのでした。
第九百九話 完
2009・9・5
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