第六百二十九話 名誉ある孤立
第六百二十九話 名誉ある孤立
ラトビアは確かにお友達が欲しくて仕方ありません。けれどそういう人は彼だけではありません。そうした人は他にもいるのが現実です。
「御前、最近俺とばかり話をしていないか?」
「まあそうだな」
プロイセンです。今日も相棒のドイツと一緒にいます。もっとはっきり言えばドイツどだけいつも一緒にいます。他の人と一緒にいることはまあないです。
「一緒にいるのもな」
「そうだな。最近新しい友達はできたか?」
「いいや」
二人で向かい合ってコーヒーを飲みながらの話です。プロイセンの表情は平然としていますがドイツはかなり心配そうなものです。
「相変わらずイタリアや日本達と一緒だぜ」
「俺としてはな」
ドイツはここであらためて彼に対して告げます。
「御前にはもっと友達ができて欲しいんだがな」
「俺は別にいいけれどな」
ところが本人はそうしたことは殆ど気にしてはいませんでした。
「一人でいるのには馴れてるし御前もいるしな」
「俺がか」
「それで充分なんだよ。俺はな」
実はそうなのでした。彼はそうしたことに気にはしていなかったのでした。
「昔に比べたら今はずっと周りに誰かいてくれているからな」
「というよりは昔があまりにも酷過ぎたぞ」
ドイツは相棒のかつての状況を思い出してうんざりとした顔になりました。
「全く。確かに最近はましになったがな」
「ましになったらそれでいいじゃないのか?」
「もっとよくなれ」
二人の意見はここで見事に食い違っていました。とりあえずプロイセンは今も友達が少ないのでした。何気に強がりにも聞こえますけれど。
第六百二十九話 完
2009・3・20
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