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第六百十九話 風呂好きでこれでした
            第六百十九話  風呂好きでこれでした
 こんなかつては恐ろしいまでに風呂に入らない生活をしていたフランスでしたがまあこの時は欧州ではどの国も大体同じようなものでした。フランスのことをいつもとかく言っているイギリスですら。
「全くな。フランスの不潔さにも参っていたんだ」
「そもそも何年かに一回だけお風呂というのは」
 とりあえず日本の常識からは考えられないことです。
「あまりにも」
「そうだろ。その時の俺の上司なんて物凄い奇麗好きだったんだぜ」
 イギリスはここぞとばかりに自分のお家のことを話します。
「もうな。女の人でな」
「ああ、あの方ですね」
 日本にはそれが誰なのかすぐにわかりました。イギリスを何とか持ちこたえさせてそのうえで後の発展の基礎を築いたあのバージンクイーンです。今の上司の上司の方はその二代目の御名前であります。
「そうさ。あの人の奇麗好きは凄かったんだぜ」
「どういった方なのですか?」
「聞いて驚いてくれよ」
 イギリスはとても楽しそうに話の前置きをしてきました。
「何とな。年四回も風呂に入っていたんだ」
「・・・・・・年四回もですか」
「凄いだろ。フランスなんか何年に一回だぜ」
 イギリスはとても誇らしげに日本に対して話します。
「年四回。やっぱり俺の上司は違うよな」
「そうですね。まあ確かに」
 日本はあえて言いたいことは言いません。
「その通りですが」
 何となく五十歩百歩という言葉も思い出した日本でした。やっぱりあえて言いはしませんけれど。


第六百十九話   完


                 2009・3・7
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