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第五百八十九話 やってみると本当に
             第五百八十九話  やってみると本当に
「大丈夫ですかね」
「貴方なら大丈夫です」
 エカテリーナさんに言われるまま文学や芸術、音楽をはじめてみたロシア。フランスのそういったものを参考にしてとりあえずはじめてみます。エカテリーナさんは太鼓判を押していますがロシア自身もお家の人達もかなり不安であります。
「本当にできるのかな?」
「ちょっと。無理なんじゃないかな」
 何せ今までそういったものとは全く無縁の寒く血も凍る様な恐ろしい世界で生きてきたのですから。やれるかどうかというと無理だと思うのが当然です。けれどはじめてみるとすぐに。
「えっ!?」
「嘘だろ!?」
「そんな馬鹿な」
 何と意外や意外、文学も芸術も音楽もかなりのものです。どうやらエカテリーナさんの見た通りロシアはその方面をセンスを持っていたのです。しかもかなり繊細かつ優雅な。
「ピアノまでできるなんて」
「特に文学と音楽が凄いな」
「凄いなんてもんじゃないよ」
 ロシアのお家の人達も唖然としています。ロシアの書く詩や小説はどれも素晴らしいもので忽ちのうちに学園でも話題になりました。あれよこれよという間にその方面においてはあのイギリスやフランスとも比肩する程の評価を得るようになりました。
「まさかこんなに評判になるなんて」
「言った筈です。貴方はできると」
 エカテリーナさんは自分でも驚いているロシアににこりと笑って言うのでした。
「私の見た通りです。これからもこの方面でも頑張るのですよ」
「はい。じゃあ今度は絵画でも」
 絵まで描きます。
「頑張ってみますね」
「どんどん頑張りなさい。それが貴方の為にもなるのですから」
「わかりました。それじゃあ」
 こうしてロシアは精進を続けていきます。しかし最も力を入れたのは他のものでした。


第五百八十九話   完


                   2009・2・20
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