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第四十四話 起源の主張なんだぜ
              第四十四話  起源の主張なんだぜ
 韓国の趣味の一つ、本当に趣味の多い彼ですがその中で一番凝っている趣味は起源の主張です。とにかく何でもかんでも自分の国に起源があると主張します。
 特に日本にあるものに関しては。目に入るものは全て自分のところに起源があると主張しているんじゃないのかと思える程なのです。例えば。
「ソメイヨシノの起源はウリナラなんだぜ!」
「あれは人口的に配合される花ですよ」
「柔道の起源はウリナラなんだぜ!」
「柔術からですよ」
「相撲の起源はシルムなんだぜ!」
「あの万能壁画での主張は無理がありませんか?」
 一つ一つ論破されていますが全く堪えません。彼の頭の中には足りないものがとても多いのですけれど懲りるという機能もないのです。ですから全然堪えないのです。
 それがまだ日本だけならよかったのですが。最近は他の国にも。
「イギリスのベッカム選手は韓国起源なんだぜ!韓国人なんだぜ!」
「何処をどうやったらそんな結論になるんだ?」
 イギリスは彼が何を考えて何を言っているのか本気でわかりませんでした。
「ベッカムは紛れもなく俺の国で生まれ育った選手なんだが」
「俺が主張しているから絶対なんだぜ!」
「だったら証拠出せよ」
 彼は呆れているだけです。そもそもどういうわけか韓国は欧州勢を怖がりませんしイギリスもフランスも彼に対しては妙に弱いところがあるのです。相性がかなり悪いようなのです。
 しかし彼にだけ言っているのではないのです。よりによって。
「アメリカインデイアンの起源はウリナラから出て来た移民がそのまま残ったものなんだぜ!」
「孔子も漢字も起源はウリナラなんだぜ!」
「何か面白いことを言ってるみたいだね」
「ちょっとこっちに来るある」
 彼に声をかけてきたアメリカと中国の後ろにはやけに屈強な彼等の家の人達が勢揃いしています。どう見ても怖い人達です。
「悪いけれど退散するんだぜ」
 ところが韓国も伊達に足が長いわけではありません。そのコンパスを活かして見事に駆け抜け。呆気なく彼等を振り切ってしまいました。
「駆け足、マラソンの起源もウリナラなんだぜ!」
「それ、絶対に違う」
 何処からかギリシアの声が聞こえてきたような気がしますがそんなことをいちいち憶えている韓国ではないのでした。


第四十四話   完


                  2008・2・11
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